小粒ゲーム紹介70:Boo! Greedy Kid

フランスのゲーム開発スタジオ、Flying Oak Gamesによるゲーム「Boo! Greedy Kid」の紹介。

一言で:Boo! Greedy Kidとは
老人をびっくりさせて金を手に入れるアーケード系2Dアクションゲーム


概要

  • ジャンル:2Dアクション
  • 開発者:Flying Oak Games
  • リリース日:2018年2月23日
  • 価格:通常時520円、セール時130円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:無、ただし英語力は必要なし
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:1~2時間
物語性 ★☆☆☆☆
ゲーム性 ★★★☆☆
難易度 ★★★★☆
コスパ ★★★☆☆
リプレイ性 ★★☆☆☆

 

こんな人にお勧め

  • 人を驚かすのが好きな人
  • 寛容な人
  • ハイスコアを目指すのが好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

「Boo! Greedy Kid (バア!がめつい悪ガキ)」では、あなたは瞬きするよりもソーダが好きな悪ガキです – 好きな飲み物を手に入れるためなら周囲を大混乱に巻き込むほど。あなた自身の声で人々を驚かしましょう!

このゲームは、単純に言えば2Dアクションゲームである。それもハイスコアを競う系の、よくあるゲームである。しかしタイトルなどにもあるように、このゲームは老人を驚かすことがメインのゲームである。この世にゲームは数あれど、老人を驚かして、しかも金まで奪うゲームなんてそんなに多くないだろう。

なお、本作は日本語に対応していないが、システム回りぐらいでしか言葉が出てこない。そのため、英語が読めなくてもほぼ問題ない。

ストーリーについて。説明文にもあるように、「自販機から好きな飲み物(ソーダ)を手に入れるために老人を驚かし金を奪う」というもの。基本的にはアーケードスタイルのゲームのためストーリーはあまり関係ないが、なかなかインパクトが強い。

boo_intro
老人を驚かし金を手に入れろ!

操作性について。左右への移動やアクション以外に、驚かす(声を出す)操作とローリングがある(あと、おまけで尻を振ることができる)。なお、驚かす操作は声でもできる。やりたい人はやってみるのも良いだろう。

ゲーム性について。基本的な目標は、ステージ内の老人すべてを驚かすことである。驚かすには老人の後ろに回って声を出すだけ。また、スコアにかかわる要素として、クリアにかかった時間と収集した金額がある。お金は老人を驚かすと落とす。そのため、できるだけ迅速に老人を驚かすのが重要となる。
しかし、ステージにはプレイヤーを妨害する要素がある。例えば警察官。この警察官には2種類おり、痩せているほうはこちらに近接攻撃を仕掛けてきて、太っているほうは遠距離攻撃を仕掛けてくる。もちろん当たるとダメージを受けるうえ、手に入れたお金を一部落としてしまう。それを避けるためには、ローリングで回避したり、物陰に隠れたりする必要がある。他にも何種類かいるが、それはプレイしてのお楽しみである。

boo_police
警察官は回避せよ!

このゲームは、クリアするだけなら割と簡単にできる。しかし、最高評価やハイスコアを目指すと別である。それぞれのキャラクターの特徴を把握し、どの順番で巡るかはもちろん考えなければならない。そのうえ、キャラクターの動きはランダムであるため、運も絡んでくる。これがなかなかイライラさせられる。

総じて、ありがちなゲーム性ながら、コンセプトは良いのだが、運要素が残念な本作。それでも、パパっと遊べることや、最高評価の要素など、アーケードスタイルのゲームとしては及第点。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
とにかく、運要素さえなければ、と思えるゲーム。特にハイスコアを目指すうえで、一番イライラするのは扉の部分。誰かが通っている間は通れない、そのせいで時間を無駄にし、目標時間に間に合わないということがままある。それだけに惜しさがある。

ストーリーについて。「最上階にたどり着いた主人公は、富豪に遭遇し、また自販機を見つける」そこから分岐するのだが、普通にエンディングを迎えると「ロボコップによって吹き飛ばされる」。全ステージ最高評価だと「富豪から金を奪う。その主人公は、後のドナルド・トランプだった」。この展開はなかなかおもしろい。

boo_army
上の兵士。運次第ではずっと上にいてくれる。そうなると非常に楽なのだが…

操作については上述した通り。ゲーム性について。基本ルールは上述したようになっている。実際にプレイすればわかるが、細かいルールはほかにもあり、

  • 主人公の体力は6
  • ナースや医師を倒すと回復アイテムを落とす
  • 一部のキャラクターは2回驚かさないといけない
  • 一部ステージでは、一定時間経過後敵が追加される
  • 横向きの扉をタイミングよくぶつけると、相手を即座に倒せる
  • 警官・兵士・ロボコップは驚かせられないし倒せない

といったものなどがある。またキャラクターについて加えると、「倒れている老人を見かけたら蘇生をするナース&医師」「画面の上下を無視して移動し、こちらを攻撃する兵士」「見つかったら最後、一瞬で抹殺してくるロボコップ」がいる。特にロボコップのインパクトは強い。

boo_door
地味に、ドアの色がかぶっているのも少し残念。また、画面外があることも。

総じて、アーケードゲームとしてそれなり、しかし残念な感じもあるゲーム。もしキャラクターの動きが決まっていれば、ステージの構造と相まって一種のパズルゲーム的面白さがあっただろう。今後に期待。