
スウェーデンのゲーム開発スタジオ、Zoink Gamesによるゲーム「Stick it to the Man!」の紹介。
一言で:Stick it to the Man!とは
第三の手を駆使して面白おかしな紙とシールの世界を行く2.5Dアクションアドベンチャー
概要
- ジャンル:2.5Dアクションアドベンチャー
- 開発者:Zoink Games
- リリース日:2013年12月13日
- 価格:通常時820円、セール時164円、PS4版1,019円
- プラットフォーム:Steam、PS4
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:4~5時間
物語性 | ★★★★★ |
ゲーム性 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
コスパ | ★★★★☆ |
コメディ | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- コメディ性の高いゲームが好きな人
- 相手の考えが読める系のゲームが好きな人
- 「紙とシール」をテーマにしたゲームが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより引用。
紙とシールでできた世界の住人、レイ。 ある日事故に遭った彼が目を覚ますと、頭(というか脳みそ)からピンク色のスパゲッティみたいな第三の手が生えていた!どうやら、この手を使うと世界を大きく変えられるみたい……?
このゲームは、説明文のように「脳みそからピンク色のスパゲッティみたいな第三の手が生えているキャラクターを操作して、紙とシールでできた世界を冒険する」2.5Dアクションアドベンチャーである。これだけで非常に情報量が多いゲームだが、少なくともコメディ性があるということはうかがえるだろうし、実際本編もネタ多めである。
ストーリーについて。「主人公のレイは、ある日突然、上空から何かが降ってきて衝突した。そして気が付くと、頭から手が生えていた。」というなかなかな超展開。しかしながら一発ネタ系ではなく、怒涛の超展開が続く中、笑いあり涙ありで進む。

操作について。左右と奥・手前への移動とジャンプ、それに第三の手を使ったアクションがある。「紙とシール」でなんとなくペーパー〇リオっぽいが、だいたいそんな感じのイメージの操作である。
ゲーム性について。基本的には、他人の要望に応えることで目標を達成するというよくあるアドベンチャーゲーム。しかしそこに、このゲームならではの独自要素が多々含まれる。
このゲームには扉を開ける・人に話しかける・アイテムを拾うといった基本的なアクションはない。しかしその代わりに「家の壁部分をシールみたいにめくって中の様子を見る」「人(など)の考えを読む」「街中や人の思考に存在するシールをはがしてほかの場所で使用する」といったアクションがある。この部分は世界観などと相まって非常に面白い。

また、コメディ性にも注目したい。大半の登場キャラクターは非常に独特なデザインをしており、同時に個性付けも強力にされている。あまり詳しく書くと初めて遭遇した時の面白みが薄れるので書かないが、いかにもなステレオタイプ系から、パロディ系、普通にあほなキャラクター、ぶっ飛んだ思考をしているキャラクター、「どうしてそうなった」と言わざるを得ないキャラクターまで、いろいろと楽しませてくれる。
総じて独自性が高く非常に面白いゲーム。「紙とシール」が生かされている世界観から、コメディ性の高さ、それでいてストーリー性もなかなかに良く、アドベンチャーゲームとしては非常に良い。唯一、アクション要素に微妙さは残るものの、ほとんど気にならない。とにかく、コメディ性の高いゲームを求めるならぜひ。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
とにかく総じて全方面に面白いゲーム。基本的にアクション要素は序盤で出る程度だけで、普通のゲームなら物足りないところを、ほかの要素が大きくカバーしており、プレイヤーをなかなかに飽きさせない。
ストーリーについて。怒涛の展開すぎて、全部書くと膨大になるためかいつまむと「頭に容器がぶつかる→病院で目が覚めると第三の手が生える→タクシードライバーを自殺から救って家に帰る→カウンセリングを通じて自分の脳内を見る→精神病院送り、からのクジラのボートで飛んで脱出する→厳戒態勢の中変装して自宅へ、しかし悪の親玉につかまる→宇宙ステーションへ、宇宙ステーションを(半ば相手の自爆気味に)爆破、糸電話未知の技術で作られた電話でタクシーを呼んで脱出→エンディング」という、これだけでもなかなか濃い。
しかしそこに、伏線やちゃんとした物語の芯もあるため、不思議とくどさはない。

操作については上述した通り。ゲーム性について。
ネタ性を抜きに考えると、実は割とよくあるアクションアドベンチャー。確かに人の思考を読んだり、シールをはがしたりは独自性として挙げられるが、特筆すべき点はそこまでない。しかしだからこそ、ストーリー性やネタ性が輝くといったあたりで、これはこれで良いと思う。
総じてストーリー性やネタ性が良いゲーム。この値段でこれだけの内容は、なかなかに濃い。実はもともと1,480円のゲームであるのだが、その値段でも十分なゲームだと思う。