小粒ゲーム紹介67:Matter

フランスのゲーム開発スタジオ、Concrete Gamesによるゲーム「Matter」の紹介。

一言で:Matterとは
不思議な重力感で神秘的な世界を進む、一人称視点3Dプラットフォーマー


概要

  • ジャンル:一人称視点3Dプラットフォーマー
  • 開発者:Concrete Games
  • リリース日:2018年12月12月
  • 価格:通常時520円、セール時416円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:~1時間
物語性 ★☆☆☆☆
ゲーム性 ★★★☆☆
難易度 ★☆☆☆☆
コスパ ★☆☆☆☆
美しさ ★★★★☆

 

こんな人にお勧め

  • パルクール系ゲームが好きな人
  • 手軽にハイスピードなゲームをしたい人
  • ビジュアルに惹かれた人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

このファーストパーソン式プラットフォーム型ゲームでは、重力を感じさせない神秘的で色鮮やかな世界を探検できます。プレイヤーの行動によって物質と音が変化していく、夢のような世界に思い切りのめり込みましょう。

このゲームは、ジャンルとしては一人称視点プラットフォーマーである。と言いつつ、そこまで高度なプラットフォーミング能力を求められない。どちらかというと、不思議な重力感と神秘的な世界を楽しむゲームである。

ストーリーはない。しかし、いろいろと考察しながらプレイすることはできる。

操作について。前後左右への移動とジャンプ、視点操作と一人称視点ゲームの基本を押さえつつ、そこに追加される操作がなかなか良い。ここは実際にプレイしてもらいたい。

matter_intro
基本的に赤い線と白い足場をたどり続けるだけ。

ゲーム性について。基本的には一人称視点プラットフォーマーではあるのだが、そこに不思議な重力感があり、独特なものとなっている。端的に言えば、目的のプラットフォームへとジャンプすると、重力が自動的に合わされるようになっている。これは、スーパー〇リオギャラクシーなどと似たようなものではあるが、一人称視点という点が面白くしている。
一人称視点であることで、重力の働かないいわゆる無重力地帯へと飛び出したときの恐怖感、そこから目的地へ着地するときの爽快感、これらは実際に遊ぶとよくわかる。

総じて、全体的に高クオリティなゲーム。しかし、それだけの体験を含めても値段が高い。一度は体験してもらいたいところだが、購入をすぐにはおすすめしづらい。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
本当に、(値段以外は)全体的に良いゲームと言える。まさに小粒で良質なゲームであるし、ポテンシャルは非常に高い。

ストーリーはない。赤い線がへその緒をイメージしているのかな?と思い、生命の神秘的なものをイメージしたものだろうか、と思っていたが、結果的にはよくわからない。

操作について。上述した以外に、直前までいた場所に戻るものと、特定の場所で使えるダッシュがある。こういった、無重力系のゲームでは、頻繁に行きたい場所からそれることがあるのだが、これらのおかげで失敗しても修正が効くし、ストレスフリーとなっている。

matter_bubble
ダッシュを使える場所である泡?のようなもの。これが連続する場所はなかなか楽しい。

ゲーム性について。基本的に、行ける足場を見つけてはそこへ行くだけなのだが、ビジュアル的要素や、音楽的要素、それらとかみ合い、非常に独特な良さを生み出している。
こういった、様々な要素が高いクオリティでかみ合っているというゲームはそれなりにあるといえばある。だが、それらの中で一人称視点かつストレスフリーで、それでいて爽快感があるという、いわゆる万人向け系のゲームは少ない。そういった意味で、なかなか貴重なゲームである。

とにかく、バンドル等に入っていたならぜひ遊んでみてほしいゲーム。30分という短さながら、ゲーム自体の濃さはなかなかのもの。
なお、ゲーム中で文字が出てくるのは設定程度ではあるが、微妙に一部の翻訳がおかしい。特にStrafe(=ストレイフ、超簡単に言えば左右への平行移動)を「爆撃」と訳しているのは少しばかりツボに入った。