小粒ゲーム紹介59:Hunger Apartment

中国のゲーム開発スタジオ、Shinou Game Studioによるゲーム「Hunger Apartment」の紹介。

一言で:Hunger Apartmentとは
謎のアパートを舞台に二者の視点で描くホラーアドベンチャー


概要

  • ジャンル:2Dホラーアドベンチャー
  • 開発者:Shinou Game Studio
  • リリース日:2019年3月14日
  • 価格:通常時310円、セール時210円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:~1時間
物語性 ★☆☆☆☆
ゲーム性 ★★☆☆☆
難易度 ★★☆☆☆
コスパ ☆☆☆☆☆
怖さ ★★★☆☆

 

こんな人にお勧め

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

これはあなたの食べ物や服を解決するだけでなく、あなたのすべての空想を満たすHunger Apartmentです。

上記説明文で惹かれた人も多いだろう。このゲームは2Dホラーアドベンチャーで、舞台はアパートという、よくあるっちゃあよくあるもの。しかし、そこに不思議な表現が混ざることで、精神的恐怖の面も持ち合わせるようになっている。

なお、このゲームはチャプター1と2だけであることには注意。そのため、物語は未完結となっている。

ストーリーについて、ほとんど不明である。完結していないため、謎まみれのまま終わる。ストーリーを重視する人は注意。

hunger_arms
全体的に薄暗め。若干奥行きがあるように見えるが2D。

操作について、左右への移動とダッシュ、アクション程度である。(日本ではリリースされていないが)スマホ向けゲームであることから、コントローラでの操作に最適化されていないので注意。

ゲーム性について。基本的に、目的の場所へ向かう→単純なパズルを解く→目的の場所へ向かう、ということにホラー要素を加えたというありがちなホラーアドベンチャー。ただ、シーンによって、ほぼ真逆の立場のキャラクターを操作できるのが面白い。
なお、逃げる側は戦うことはできず、基本的に隠れることになる。

hunger_girl
謎の少女。部屋にはいろいろと恐ろしげなものが。

しかし、このゲームにはなかなか残念な点が多い。全てをあげるときりがないが、やはり短すぎるという点がある。もちろん、続きのチャプターなどが出れば十分に楽しめるかもしれない。しかし現状では、何もかもが粗すぎ、同価格帯でももっと良いゲームは多すぎるほどにある。プロットだけなら面白そうと感じるし、ゲームの展開は考察しがいがありそうではあったが。

総じて、あまりお勧めをしづらいゲーム。面白そうなプロットではあるのだが、それ以外が全体的に良くないうえ、ストーリーも完結していないせいで、わざわざこのゲームを選ぶ意味は薄い。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
少々辛らつになるが、このゲームは完全に開発途中と感じる。しかし、早期アクセスなどではないうえ、インターネット上での情報も中国語しか出てこず、先行きが不明であるため、未完成品をこの値段で売るな、と感じてしまう。非常にプロットは良さそうなのだが…

ストーリーについてはクリアまでやっても不明なので省略。
操作性については正直よくない。スマホ向けだからか、かなり操作しづらく、若干理不尽感はある。

hunger_rat
ネズミが出てこないようにするパート。表現は良いが…

ゲーム性について。このゲームの重要な要素の一つ、「隠れる」ことが、当たり判定などの謎さによって面倒になってしまっている。
隠れようとしても反応しなかったり、明らかに丸見えなのに見つからなかったり、逆にしっかり隠れてても見つかったりで、少しイライラする。(幸い、隠れるパートが少ないのだが)
それと、様々な表現のあいまいさ。下手したらどこへ行って何をすればいいかわからないし、終盤にあるパズル&扉はわかりづら過ぎるしであまりよくない。
あいまいさを活かせているのならば問題はないのだが、プレイに支障をきたすレベルなのは問題に感じる。

hunger_bulb
電球を回す。ここは割と簡単だが、一部難しい。

総じて、プロットだけは良いけど、完結してないから意味がなくなってしまっているゲーム。追う側/追われる側のキャラクターでのプレイなど、ポテンシャルを感じる部分もあったが、正直おすすめはできない。