
フィンランドのゲーム開発者Jesse Makkonen氏によるゲーム「Heal」の紹介。
一言で:Healとは
抽象的な世界を進む、2Dパズルアドベンチャーポイント&クリックゲーム
概要
- ジャンル:2Dパズルアドベンチャーポイント&クリックゲーム
- 開発者:Jesse Makkonen
- リリース日:2020年4月11日
- 価格:通常時720円、セール時576円、App Store版610円、Google Play版540円
- プラットフォーム:Steam、App Store、Google Play
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用不可
- プレイ時間:~1時間
物語性 | ★★☆☆☆ |
ゲーム性 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
コスパ | ☆☆☆☆☆ |
怖さ | ★☆☆☆☆ |
こんな人にお勧め
- Jesse Makkonen氏によるゲームが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより引用。
この抽象的な2Dパズルアドベンチャーポイントアンドクリックゲームで、老人をHeal の暗くて趣のある世界に導きます。
このゲームは、平たく言えば2Dパズルアドベンチャーポイント&クリックゲームとなる。これだけなら大したことはないが、このゲームは開発者Jesse Makkonen氏が過去に開発したゲーム「DISTRAINT」のような、独特な雰囲気を持ったものとなっている。
ストーリーについては、主人公が老人であること以外は不明となっている。更に全体の物語や世界観はかなり抽象的に描かれ、謎の多いまま進む。
操作について、よくあるポイント&クリックゲームのように、移動とアクション程度。この操作性やUI的にスマホ向けなゲームといえる。

ゲーム性について。こちらもよくあるポイント&クリックゲームのように、パズルを解いていくことでストーリーが展開していくものである。そのパズル自体がDISTRAINTのように独特で、ヒントが少なめではあるが、最悪適当にやっていれば解けるため難易度は低め。
しかし、このゲームは正直お勧めしづらい。なぜなら、ストアページ説明文にもあるように、このゲームは「実験的」アドベンチャーゲームであるからだ。こういったゲームは、なかなか理解が難しいうえ、人によっては全く面白みを感じないからだ。
このゲームは、かなり抽象的だし、パズル自体は割と簡単、コスパがかなり悪い、独自性が薄い、と、正直DISTRAINTに比べ遥かに劣る。しかし、この開発者ならではの良さも見え隠れする、惜しさを感じるものである。
総じて、インディーズならではの、実験的で万人にはお勧めしづらいゲーム。DISTRAINTが気に入った人には若干ながらお勧めできるが。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
どうしても、全体的な惜しさを感じるゲーム。DISTRAINTに比べて何が悪いのか、一番は「テキストをほとんど廃した」ことだろう。もちろん、テキストがなくとも深いメッセージを伝えることはできる。しかし、このゲームにはメッセージ性がほとんどないし、かといってゲーム性が高いわけでもない。
ストーリーは、主人公(老人)が亡くなった奥さんに出会うという感じ。具体的に語られないため、なかなかこれ以上を考えるのは難しい。

ゲーム性について。パズルやゲーム自体の雰囲気は良いし、アドベンチャーゲームで大事な「先が気になって進める」感じもある。ここは、DISTRAINTと同じような感じである。若干、操作性がPCだと悪いが、それでも遊べないほどではない。
「このゲームの良いところは?」と聞かれると、正直答えに困る。なんとなく、開発者の良さが込められているのはわかるが、それでもこのゲームならではの要素が薄い。DISTRAINTにあった、奇妙な世界観的なのはあるが、それを表現するのに、あまりに抽象的になりすぎている。直接的な表現や不気味な演出、あるいは想像を掻き立てられるようなシーン、それらがなくなってしまっている。そのうえ強気な価格設定で、なかなか値段通りの体験ができない。
実験的ゲームとして、はまる人にははまるであろうゲーム。しかし良さはあるので、今後のゲームに期待。