
アメリカのゲーム開発スタジオ、Cantaloupe Kidsによるゲーム「The Spiral Scouts」の紹介。
一言で:The Spiral Scoutsとは
下品でアホな2.5Dパズルアドベンチャー
概要
- ジャンル:パズルアドベンチャー
- 開発者:Cantaloupe Kids
- リリース日:2018年7月13日
- 価格:通常時1,010円、セール時252円
- プラットフォーム:Steam
- 日本語:無、ただし有志による日本語化あり
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:6~7時間
物語性 | ★★★★☆ |
ゲーム性 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★★★★ |
コスパ | ★★★★☆ |
コメディ | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- 下品なネタに不快感を覚えない人
- 子どものころに下ネタを言いまくってた人
注意:下品なネタや下ネタが多く含まれます。苦手な方はブラウザバック。
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
スパイラルスカウトの新入りRamaeとなって、屁ンタスティックなパズル力で狂気のキャラクターと狂気のレルムひしめく世界へと冒険に出よう。彼女の成長、自分探し、う〇ち、股のウィンナーと、お尻のある、おなら温まる物語を体験しよう。
この説明文のように、このゲームは下品なネタや下ネタありまくりな、パズルアドベンチャーゲームである。キャラクターの言動はもちろんのこと、見た目自体が卑猥なキャラクターまでいるため、要注意である。割とディープなネタまであるので、少しくらいなら大丈夫程度だと、不快感を感じる恐れがあるので注意。
なお、公式の日本語はないが、有志による日本語化がある。作成者の方に感謝。
ストーリーは、「記憶喪失の主人公Ramaeが、世界を救うために、スパイラルスカウトとして人助けをする」といったあたり。ここまではよくある異世界転生もの。

操作は、上下左右への移動にアクション、アイテム選択といったあたり。パズルアドベンチャーらしくシンプル。
ゲーム性について。基本は、マップ上にいる人などの悩み事を聞く→解決する…の繰り返しである。ここまではただのアドベンチャーといえる。
また、解決には、ただ特定のアイテムを使うだけで終わるものから、パズルを解かないといけないものまである。このパズルの部分はなかなか正統な感じで、結構考えないと解けなかったりする。
なお、説明文にもあるように、この世界はいくつかのレルム(領域、世界)からなっている。レルムの中の謎解きは、特に順番が決まっておらず、好きな順番で解いていくことができる。また、レルム間をまたぐようなパズルはほとんどないため、現在いるレルムに集中してプレイできる。

そして、肝心なのが下品な要素。主人公からして言動が小学生レベル、そしてそれが普通の世界となっているため、まともな人間はいないといっても良い。
更に、ゲームを進めていくと、見た目自体が卑猥なものが山ほど出てくる。ここではあまり多くを語らない(語れない)が、ここまで直接的な表現だと、かえってすがすがしい。
総じて、割と堅実なパズルアドベンチャー部分に、下品な要素を入れまくり、とんでもないゲームとなった今作。しかし、どちらの要素も割とバランスが良く、不思議と不快にならないし、立て続けにプレイできる。しかし、なぜこの発想に至ったのか、謎である。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、結果的にはみんな助けることができてよかったみたいな、重要そうなものはあるが結果から言うと意味はない。あらゆるシリアスさを完全にネタに変えているあたり、筋金入りのネタゲーである。
操作について、これはアドベンチャーゲームの常だが、アイテムの使用関係が面倒なこと以外、特に問題はない。

ゲーム性について、まずはまじめなところから。
アドベンチャーゲームとしてみた場合、なかなか良い。ストーリーは一発ネタが続く感じではあるのだが、その内容が1つ1つちゃんと作られており、短くプレイしても長くプレイしても楽しめる。また、キャラクターが全員濃く、いわゆる全員集合のシーンでも「誰こいつ」となるようなことがほとんどなく、良い。
パズルゲームとしてみた場合、結構質が良い。ストーリーはふざけてばっかりだが、パズルはかなりしっかりと作られている。いわゆる使いまわしは(一部意図したものを除いて)なく、1つ1つが楽しめるつくりとなっている。これもまた、短くプレイしても長くプレイしても楽しめる要素となっている。

このように、このゲームはいわゆる優等生なタイプではあるのだが、そこに下品さが入ることで、一種の混沌を生み出しつつ、ただのゲームではなくしている。
その下品さも、大体が小学生レベルな上、みんながみんなそんな感じだし、不思議と不快感が少ない。普通、こういったネタは不快感を生みがちなものだが、主人公が女の子で、感情豊か、ある程度無知なところがあり、また多少の恥じらいを持ち合わせている、そんな要素がうまくかみ合ってこうなったのだろう。
総じて、何もかもがうまくかみ合って、とんでもないところでバランスが取れているこのゲーム。普通にプレイするくらいなら、不満点はほとんどないだろう。しかし、〇毛を集めるのだけは非常に面倒。開発者としては、一度クリアした場所を再訪問させるといった狙いがあるのかもしれないが、さすがに見つけづらすぎる。