小粒ゲーム紹介50:Tomato Jones 2

ブルガリアのゲーム開発スタジオHA Studios Ltd.によるゲーム「Tomato Jones 2」の紹介。

一言で:Tomato Jones 2とは
トマトがお宝を目指し何度もやられる3Dパズルアドベンチャープラットフォーマー

Tomato Jonesシリーズ

Tomato Jones→Tomato Jones 2(今ココ)→Tomato Jones – Episode 3


概要

  • ジャンル:3Dパズルアドベンチャープラットフォーマー
  • 開発者:HA Studios Ltd.(Orlin Dutskinov氏の単独スタジオ)
  • リリース日:2017年5月13日
  • 価格:通常時198円、セール時132円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:無、ただし英語がわからなくても問題なし
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用不可
  • プレイ時間:2~3時間
物語性 ☆☆☆☆☆
ゲーム性 ★★★★☆
難易度 ★★★★★
コスパ ★★★★☆
コメディ ★★☆☆☆

 

こんな人にお勧め

  • トマトが好きな人
  • 色々と笑って許せる人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

Tomato Jones 2は、素晴らしく楽しい前作「Tomato Jones(Steamにて絶賛発売中)」の続編だ。これは間抜けな帽子をかぶったただの赤いトマトだ。ヤツはかっこいい墓荒らしを気取り、縦横無尽に転がり回る。秘密の城でヤツが宝を手に入れるのを手伝うか…死ぬのをただ見るかだ。

このゲームは、タイトルからもわかるように、Tomato Jonesの2作目である。丁寧にもストアページにも書いてあるし、説明文に至っては前作と同じようなことが書かれている。そのため、この紹介記事でも、流用同じようなことを書くこととする
なお、ストーリー的なつながり等はないし、システム的にもかなり似ているため、今作は、前作の拡張パックといった感じだろう。
内容としては、3Dパズルアドベンチャープラットフォーマーといったあたり。そこに、トマト特有(?)の転がる要素を入れたり、トマト特有(?)のやられ方をしたりするゲームである。前作と全く同じである。

なお、日本語はないが、ゲーム設定くらいがわかれば問題ない。

tomato2_intro
それっぽい帽子をかぶったトマト。あまりトマトっぽくないけど。

ストーリーはない。なんか、それっぽいことをやってはいるのだが、背景等は一切語られない。

操作について、基本は奥・手前・左右への移動とジャンプだけとかなりシンプル。それに加え、オプションで設定を変えれば、カメラも回転させれるようになる。ただし、カメラの回転は90°単位で、横方向にしか回転できないので注意。

tomato2_ketchup
もちろんトマトだから斧で真っ二つになる。 ※ケチャップです。

ゲーム性について。基本的に、ゴール地点にある黄金の像を目指すだけの、ステージクリア型ゲームである。一応、ステージ上には金貨があるのだが、集めてもステージ評価が上がるだけで、特に意味はない。
主人公はトマトであるため、移動は転がっていくことになるのだが、その様がどう見てもトマトに見えないどっちかというとスライムといった感じ。そのため、若干癖のある操作性となっている。もちろん、このゲームには物理演算特有のバグがありまくるため、更に思ったように操作ができなくなるだろうが、そこは寛大な心で受け入れよう。
なお、もちろん道中にはトラップ等があり、触れると一撃でやられる。ステージ外は底なしの水となっているため、落ちるともちろんやられる。そうした場合でも、ステージのところどころにチェックポイントがあるので、そこからやり直せる

tomato2_minecart
トロッコまであり、それっぽい。ちなみに、カメラが追いつけなくなるほど加速できる。

ここまでほとんど前作と一緒の今作ではあるが、大きく変わった点がある。それは、奈落がなくなった代わりに、水になったことである。
水になったことで、箱を水に浮かせて乗るといったようなパズルが追加された。その分、ゲーム自体も重くなってしまったが。
また、前作で面倒だった、箱を落としてしまうとチェックポイントからやり直す必要があるという点について、今作では落とすと元の場所に箱が戻るようになった。このため、気軽にパズルに取り組めるようになった。
そして、前作では無意味だった金貨が、集めることで帽子の購入ができるようになった。このおかげで、若干だがモチベーションを保てるようになった。
その他、細かいところでは、トラップとしてハンマーが追加されていることや、スイッチが見やすくなったことが挙げられる。

tomato2_water
水になったことで、暗めだった前作から、若干明るくなっている。

ただ、タイトル等のインパクトに比べると、内容のインパクトは薄目。もちろん、やられた際には、トマトならではのリアクションをしたりするのだが、そこまでネタが豊富というわけでもない。それに、割とこのゲームならではの要素も薄く、ただのプラットフォーマーになりがちである。
また、残念な点もいくつか見受けられる。カメラを自動操作にしておくとたまにかなり見づらい状態になる、チェックポイントの配置が微妙…等、なかなか1つのゲームとしては微妙な感じ。また、今作で追加された要素について、水に浮かばせた箱の挙動が怪しい点が挙げられる。激しく上下に揺れるわ、水に沈んで死んだ判定をされるわと、かなり不便。

総じて、前作の拡張的な立ち位置となった本作。ボリュームが増えたのだが、前作と似すぎてしまっていて、少し微妙に感じる(というより、今作が完成版といったほうが正しいのだろうか)。しかし、次回作「3」では、大きな変化があり、更に新しさを感じる出来になった。そちらはそちらで問題点もあるのだが、大きく進化しているといえよう。今後に期待。

Tomato Jonesシリーズ

Tomato Jones→Tomato Jones 2(今ココ)→Tomato Jones – Episode 3


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーはないが、一応ラスボスらしいものはいる。倒したらクレジットとシンプル。

操作について、この独特な操作性は、こういった球状のキャラクターを操作するプラットフォーマーではありがち。ただ、カメラの操作が独特なのは珍しく感じた。このカメラの操作は、ステージの構造が90°単位で曲がっているからできるものであり、そこまで不便性は感じなかった

tomato_hammer
追加されたハンマー。正直、斧や潰される天井のグラフィック違いと感じる。

ゲーム性について。基本的に、前作の拡張だなと感じた。前作よりもパズルは増えてるし、難易度も上がっているし、新しい要素も追加されてるし、プレイしやすくもなった。そのため、平凡といった感じは若干抜けた。しかし、新たに追加された水関係の挙動のせいで、台無しになってしまっている感は拭えない。
また、上記で触れなかったが、最後の帽子が使用不可能だった。ラスボスみたいな見た目になりたかったのに…と少し残念。
敵とラスボスは相変わらず。何か変化が欲しかった感じはする。

総じて、前作をうまく拡張したが、似た要素が多すぎて続編という感じが薄い今作。次回作は、大きな変化が起きているが、そちらもそちらで問題点が発生してしまっていて、惜しさを感じる。ただ、そこは単独での開発によるものだし、ここまでしっかりと形にできている点は良い。