
イギリスのゲーム開発スタジオ、Four Circle Interactiveによるゲーム「10 Second Ninja X」の紹介。
一言で:10 Second Ninja Xとは
忍者となって10秒で敵をせん滅する、高難易度高速2Dプラットフォーマー
概要
- ジャンル:2Dプラットフォーマー
- 開発者:Four Circle Interactive
- リリース日:2016年7月19日
- 価格:通常時980円、セール時98円
- プラットフォーム:Steam
- 日本語:無、ストーリーを楽しむには英語力が必要
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:2~3時間
物語性 | ★★★☆☆ |
ゲーム性 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★★ |
コスパ | ★★★☆☆ |
コメディ | ★★★★☆ |
こんな人にお勧め
- プラットフォーマーが得意な人
- やりこみが好きな人
- 忍者を題材にしたゲームが好きな人
- 忍耐力のある人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
10 SECOND NINJA Xは、高難易度横スクロールゲーム。あなたは忍者、そしてそこにはロボットがいる、10秒ですべて破壊しよう。星3つを手に入れ、リーダーボードの上位を目指し、秘密を解き明かし、Greatbeard船長を止めよう。
このゲームは、忍者となって、10秒以内にステージにいるロボットを破壊する、高難易度2Dプラットフォーマーである。忍者とロボットというありがちなテーマではあるが、今作は割とその設定を活かせている。
なお、高難易度ではあるが、クリアするだけなら割と容易な部類となる。しかしやりこむとなると、途端に難易度が大幅に上昇する。このゲームをしっかり楽しみたいなら、やりこむつもりでプレイしよう。
日本語はないが、プレイするだけならほとんど問題はない。しかし、コメディ要素多めなストーリーを楽しむのなら、それなりの英語力が必要となるので注意。

ストーリーについて、大筋は「Greatbeard船長が、何かしらの目的のために地上の鳥を捉え、ロボットの中に閉じ込めた。偶然その現場にいた主人公は、鳥とともに船の中へ。そして鳥を解放し、船から脱出するために、船長から与えられたステージ群を攻略していく。」といったあたり。コメディよりのストーリーだし、ゲーム性の方がメインとなるため、あまり深く考えてはいけない。
操作について、左右への移動とジャンプ、刀での攻撃と手裏剣による遠距離攻撃がある。また、空中ジャンプもできる。

ゲーム性について。まず基本システムについて、このゲームは、上述したように、10秒以内にステージにいるロボットをすべて破壊するとステージクリア、次のステージへである。間に合わなかったり、電撃に当たったりするとやり直しである。またステージ開始後~行動を起こすまでは時間がカウントされないので、ゆっくりとステージを見渡すことができる。
ステージクリアだけならこれだけで良いのだが、クリアタイムに応じて星が最大3つ手に入る。この星はただのやりこみ要素ではあるのだが、集めると追加ステージや隠し要素がアンロックされる。
また、ヒントシステムも搭載されており、ゲーム中のとある場所で集められるトークンを消費して、ステージ開始後の動きを見れる。困ったときは大いに助けになるだろう。

ゲームルールについて補足。
手裏剣は1ステージで3つまで使用可能である。また、手裏剣はロボットを貫通する。これがこのゲームの肝である。なお、今いる位置から手裏剣が当たるロボットに対してはマーカーがつくため、余程の状況でない限り、確実に当てられる。
刀は、連続で振ることができないが、代わりに当たり判定が斜め上方向に広めとなっており、一部のロボットは床下から攻撃ができる。
その他、ステージが進むと様々なロボットやギミックが追加されていく。
これらのシステムにより、このゲームは高速で爽快感がありつつも、星3つを狙うのならしっかりと考えたうえで行動する必要がある。入り口は広く、奥がかなり深いゲームと言える。

このゲームは、高難易度で高速なプラットフォーマーでありながらも、気軽にプレイでき、しかしながら極めるとなるとかなりの高難易度を楽しめる。
ただ、クリアだけを目指すのならば980円は少し高い。セールを待てば98円となるため、少しでも興味がわいたなら、セールを待つかバンドルでの購入をしてみるのも良いだろう。
なお、Steamの掲示板でも報告されているバグの1つで、一部のリーダーボードを見ようとするとクラッシュするバグがある。これが発生する場合、ネットワークに接続せずにプレイすると遊べるようになる。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、簡単な流れは、「主人公に対していろいろ質問をする船長だが、主人公は一切喋らない。当初の予定など忘れ、喋らすことが目的となる船長。一方、主人公が大好きな、船のエンジン担当Benjiは、何度も主人公についていくが、そのたびに(主人公によって)やられてしまう。最終的にBenjiは死んでしまい、そのことについて船長は会話する。実は、鳥を集めていたのは、鳥を保護するためであり、それが行きすぎてロボットの中に入れてしまうようになった。それを後悔した船長は、鳥と主人公に自由を与える。しかしその直後、死んだはずのBenjiが登場、船のエンジンを破壊して墜落させようとする。船長は説得をし、和解。Benjiは自分のやりたいことのため旅立ち、船長は自らを省みることにする。そして主人公は無事船を脱出するのだった。」といったあたり。
こういった、高難易度プラットフォーマーにはストーリーがないものだが、このゲームにはかなりストーリーがある。それも、コメディ要素万歳ながらも、ちゃんと感動(?)できるあたり、ストーリーテリングにもなかなか力が入っている。ツンデレな船長と、うまく気持ちを伝えられない系のBenji、どっちを選ぶ?(どっちも男だが)

操作性は非常に良い。高難易度で高速ながらも、この操作性のおかげでイライラは少ない。
ゲーム性について。単純ながらも、10秒という時間制限に加え、星のシステムとゲームデザインの良さにより、自然とやりこんでしまう。昨今、星のシステムを搭載したゲームなどいくらでもあるのだが、このゲームの星3はかなり厳しめの時間制限となっている。星2と星3の間は、某バンディクーで言うなら、ゴールドとプラチナ並の違いである。しかし、ルートを考え、最適な動きをすれば、結構取れるものではある。
進めていくと、2回攻撃をしないと倒せないロボットだったり、電撃をまとっていて刀では倒せないロボットだったりが出てくる。また、ギミックも、スイッチだったり、手裏剣を反射するレーザーだったりとどんどん増える。このおかげで、飽きずにプレイできる。

また、メインのステージ以外にも、様々なステージがある。このゲームの無印版に収録されたステージを遊べる「レガシーステージ」、船に散らばるCDのかけらを集めると遊べる「NUNNAGEDDON」、連続したステージをプレイする「マラソンモード」、おまけの「ボーナスステージ」がある。やりこむとなると結構なボリュームとなる。
総じて、結構よくできた高難易度プラットフォーマー。やりこむタイプの人なら楽しめるだろう。しかし、980円分楽しめるかというと、少し疑問点もわく。やはり、セールやバンドルを待って買うほうが、圧倒的にコスパが良いだろう。