
カナダのゲーム開発スタジオ、Joey Drew Studiosによるゲーム「Boris and the Dark Survival」の紹介。
一言で:Boris and the Dark Survivalとは
Bendy and the Ink Machineのスピンオフ、Borisが主人公のサバイバルホラー
原作、Bendy and the Ink Machineの紹介はこちら。
概要
- ジャンル:見下ろし視点サバイバルホラー
- 開発者:Joey Drew Studios
- リリース日:2020年2月10日
- 価格:通常時100円、App Store版120円、Google Play版100円
- プラットフォーム:Steam、App Store、Google Play
- 日本語:無、英語がわからなくてもゲームプレイには支障なし
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:3~4時間
物語性 | ★★☆☆☆ |
ゲーム性 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
コスパ | ★★★★★ |
怖さ | ★☆☆☆☆ |
こんな人にお勧め
- Bendy and the Ink Machineが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
孤独な狼がJoey Drew Studiosのインクの深淵で生き残ろうとあがく、見下ろし視点サバイバルホラー。
このゲームは、カートゥーンをテーマにしたホラーによって、一部で話題となった「Bendy and the Ink Machine」のスピンオフ作品である。主人公は狼のBoris。元のゲームでも人気のキャラクターの一人である。今作は、そんなBorisとなって、インクの悪魔から逃げながら生き延びるサバイバルホラーである。そのため、この記事ではBendy and the Ink Machineをプレイしている前提で話を進める。
なお、元のゲームと同様、このゲームには日本語はない。プレイするうえではほとんど支障をきたさないが、ストーリーを理解しようとすると英語力が要求されるので注意。
ストーリーは、上記説明文のように、「Borisとなってインクの悪魔に捕まらないように生き残る」といったあたり。そこまで深いストーリーはない。

操作について、上下左右への移動とダッシュ、アクションだけとシンプル。
ゲーム性について、まずは基本のシステムについて。
基本は、「ランダム生成されるステージで、7つのパーツを集めて、エレベーターに戻り、拠点でパーツを納める」といったあたり。ただし、ステージ上にはインクの悪魔が1体徘徊している。このインクの悪魔は、こちらを見つけると追跡してきて、捕まるとステージ開始前に戻される。インクの悪魔の性質等は、元のゲームと同様である。
Borisはダッシュが可能であるが、スタミナゲージのようなものがあり、これが空になるとそれ以上走れなくなる。そういった際にはベーコンスープを補充する必要がある。

そして、ステージ上には、Little Miracle Station(ロッカーのようなもの)が、2種類設置されている。1つは元のゲーム同様、中に隠れてインクの悪魔をやり過ごすもの。もう1つは、上記ベーコンスープの補充ができるものとなっている。この2つを活かして、インクの悪魔から逃げよう。
また、7つのパーツ以外にも収集物がある。1つはレコードで、これを手に入れると拠点で聴ける音楽が増える。もう1つはScrap(切り抜きのようなもの)であり、これを合計7つ集めると…(ネタバレとなるため伏せる)。これらは共通して、ロッカーの中にランダムに入っており、開ける際には簡単なQTEが入る。
その他、ステージ上には録音されたテープがあり、ストーリーを多少補完する。
このゲームは100円で、スマホ向けに作られたものであるため、手軽に繰り返し遊べるようなシステムになっている。1プレイ2~3分程度なので、ちょっとした隙間時間にも遊べるようになっている。そのため、PCで腰を据えてやるにはあまり向かない。こだわりがなければ、スマホがおすすめである。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、Scrapを7つ集め、その目の前に行くと、「Borisは突如として自分がどうあるべきかを思い出したが、すぐにそれは消えた」という、あまり意味のないEDである。そのため、ストーリーはあまり重要でない。
操作性について、可もなく不可もなくといったあたり。

ゲーム性について、まずはシステムの補足。
このゲームは、ランダム生成されたステージを使用しているが、それにはいわゆる「ブロック単位によるランダム」を採用している。大雑把に言えば、あらかじめ用意された数種類の部屋をランダムに組み合わせているといったあたり。そうして生成されたステージに、ランダムで7つの部品が落ちている。
インクの悪魔について。速さは、ダッシュしているBorisよりも遅く、歩いているBorisよりも若干速い程度。そして、一度Borisを見つけると、Little Miracle Stationに隠れるか、ステージクリアするまで執拗に追いかけてくる。

このゲーム性は、上述したが100円のスマホゲームならまあ良いとは思えなくもないが、それにしても底が浅すぎるように感じる。基本無料のゲームでも、このレベルのゲームは多数ある。Borisのキャラクター性だけで成り立っているようなものである。
そう感じさせる理由には多々ある。まず、部屋がある程度パターンとなっているため、1時間もしないうちに目新しさは完全になくなる。ギミックの追加や、いわゆる挑戦的な要素というものはないため、もはや作業となる。更にそれを際立たせているのが、Scrapである。
Scrapは、ランダムでロッカーの中にあるのだが、この確率がなかなか低い。運がいいと2ステージ連続で手に入るが、運が悪いと5ステージほど手に入らない時もある。これを集め始めると、さながらリセマラをしているような気分になる。

その他、システム的な問題として、日数の進行状況は保持されないという点がある。日数が進行すると、ステージが広くなり、(おそらく)Scrap入手率が上がるのだが、一度タイトル画面に戻ったりしたが最後、1日目からになる。レコードやScrapの状況は保持されるが、ならどうして日数なんてシステムを導入したのかと思う。
スマホ向けゲームで、こんな感じのゲームには、キャラクターのアップグレードやスコアアタックといった要素等があったりする。しかし、そのどちらもが存在しない今作は、何のためにプレイしているのかという気持ちにならざるを得ない。
総じて、キャラクター性しかないようなゲーム。