
イギリスのゲーム開発スタジオ、Fireproof Gamesによるゲーム「The Room Three」の紹介。
一言で:The Room Threeとは
前作をさらに拡張、城の謎を解いていく脱出ゲーム
The Roomシリーズ
The Room→The Room Two→The Room Three(今ココ)→The Room Old Sins
概要
- ジャンル:脱出ゲーム
- 開発者:Fireproof Games
- リリース日:2018年11月13日
- 価格:通常時620円、セール時249円、App Store版490円、Google Play版410円
- プラットフォーム:Steam、App Store、Google Play
- 日本語:有、ただしSteam版のみ無し
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用不可
- プレイ時間:5~6時間
物語性 | ★★★★★ |
ゲーム性 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★ |
コスパ | ★★★★★ |
ホラー | ★★☆☆☆ |
こんな人にお勧め
- 脱出ゲームが好きな人
- 分解するのが好きな人
- 知恵の輪などのパズルが好きな人
- 前作が好きだった人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
遠方の島へと誘き出されたあなたは、不思議な館の一室に閉じ込められているのに気づく。あなたは、謎の人物「The Craftsman」により考案された試練の数々を、パズルを解く能力を活かして解き進めねばならない。
このゲームは、前作以前同様、美麗な世界で謎を解く脱出ゲーム型ポイント&クリックゲームである。注意点として、前作以前同様、Steam版は日本語がないことが挙げられる。今後遊ぶ人は、Steam版以外をおすすめする。
今作のストーリーは、前作のED後を描くものである。そのため、少なくとも前作、できるなら一作目もプレイしておくと、よりストーリーを楽しめる。
前作のEDを簡潔に書くと、「謎の正四面体を手に入れた主人公は、急いで館を脱出する。すると、館に触手が現れていき…」といったあたり。

ゲーム性は、前作と基本は同様である。操作も基本は同様、謎解きについても似通った点があったり、困ったときのヒント機能もある。難易度はさらに上昇、しかしほとんど前作と同じような感じでプレイできる。詰まったときは、隅々までさまざまなものを探したり、ヘルプ機能を使ったりすれば、まず先へ進めないという状況はない。
前作と比較すると、今作は様々な点が更に進化している。一番に挙げられるのは、前作は部屋の謎を解いていくことがメインだったが、今作は別の館の謎を解いていくことがメインとなる。かつ、前作以前にあった、チャプター同士の繋がりのなさが解消されたうえ、レンズについてもある程度一貫性がもたらされたため、よりゲームの世界に没入できるようになった。
それに伴いストーリー性も大幅に上昇。前作以前では手紙の文章だけで推測するしかできなかった出来事が、実際に謎解きの一部等で目にすることができるようになり、より具体的になったと感じる。

あいかわらず、PC版ではUIが少しばかり使いづらい。そういった点も含め、Steam版以外を推奨したい。
今作は、前作を更に進化させつつ、一作目にあった、機構の面白さも、うまい具合に組み込めているように感じる。今作には、続編「Old Sins」があり、またVRで「A Dark Matter」も登場予定である。気に入った人は、遊んでみるとよいだろう。
なお、今作はなんとマルチエンドである。と言っても、一回目のエンディングは固定なうえ、時限要素等もないため、気にせずプレイして、その気になったら他のエンディングも見るのが良いだろう。
The Roomシリーズ
The Room→The Room Two→The Room Three(今ココ)→The Room Old Sins
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
まずストーリーについて、エンディングによって分岐するが、一回目のエンディングでは「主人公は最初の機関車に戻ってこれるが、トンネルを抜けるとそこは広大な迷宮であった」という、あからさまなバッドエンド。
その他のうち2つのエンディングは、「城からボートを漕いで脱出。その後、城から触手が現れ…」までは共通で、その後、「触手が解き放たれる」、「無事脱出」となる。前者はノーマルエンド、後者はグッドエンドといったあたりか。
最後のエンディングは、「主人公は火星にある3つのピラミッドにたどり着き、入っていく」という、おそらくトゥルーエンド。
今作は、具体性が増したおかげで、ストーリーの難解さは若干減ったように感じる。

ゲーム性について、前作同様、難しすぎず、かといって簡単すぎず、ヒントを使わなければなかなか歯ごたえがある。特に、今作は探索できる範囲が更に広がったため、物を探したりする難易度は上がった。更に、基本のエンディング以外は、ヒント機能が使用不可であり、難易度がかなり高い。
また、レンズは今作で更に進化。見えないものが見える機能はもちろんありつつ、小さい部分をのぞき込むという、本来のレンズとしての機能を採用。更に、そののぞき込んだ部分を実際にいじると、外部に影響を与えるという要素は素晴らしい。これまで、割と取ってつけた感のあったレンズが大いに生かされていると感じる。
総じて、かなりのボリュームアップと同時に、中途半端だった繋がりもしっかりと補強、完成度の高い一作となった。