小粒ゲーム紹介33:Reventure

スペインのゲーム開発者Pixelattoによるゲーム「Reventure」の紹介。

一言で:Reventureとは
100種類ものエンディングがある2Dアクションアドベンチャー


概要

  • ジャンル:2Dアクションアドベンチャー
  • 開発者:Pixelatto
  • リリース日:2019年6月4日
  • 価格:通常時820円、セール時369円、Switch版600円
  • プラットフォーム:SteamSwitch
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:9~10時間
物語性 ★★★☆☆
ゲーム性 ★★★★☆
難易度 ★★★★★
コスパ ★★★★★
コメディ ★★★★☆

 

こんな人にお勧め

  • たくさんエンディングを見たい人
  • なんでも試したがる人
  • 根気のある人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

100種類のエンディングが存在する唯一無二の横スクロール型アクションアドベンチャー。 ウィッシュリストに入れないでください。 私はそれほど高価ではありません…

このゲームの売りは、何と言ってもエンディングが100もあること。といっても、まじめなエンディングはごくわずかで、大半が、「これやったらどうなるんだろ」という興味により引き起こされる、ネタエンディングである。一応、ベースは2Dアクションアドベンチャーであり、その点だけで見ると普通なのだが、いろいろと普通じゃないのがこのゲームである。

ストーリーは、一応「魔王に連れ去られた姫様を助けに行く」という王道なものではあるが、そこまで気にしなくても良い。

操作も、上下左右への移動、ジャンプ、攻撃といった、王道なもの。ここまでは普通である。

reventure_sword
長老(らしき)人物と、いかにもな剣。こういった王道的要素の中に、ネタがある。

それではゲーム性について。
まず、このゲームの流れについて。基本的に、オープニング→家で起床→探索→エンディング→オープニング…の繰り返しである。1プレイ短いものだと数秒でエンディングを迎えられ、長くても30分あれば余裕で終わる。マップの構造は基本的に変わらないが、このサイクルの早さとエンディングの面白さで、同じマップなのに楽しめてしまう。
このゲームのエンディングについて。100もあるのだが、そのうち上記の目標である姫の救出によるものはほんのわずか。ではどんなことでエンディングになるかというと、やられたり、特定の場所に行ったり、特定の行動をとるとエンディングとなる。エンディングの条件は、かなりわかりやすいものから複雑なものまで多種多様。難しいものも、ステージ中であるものを拾えばヒントが手に入る。

reventure_ending
エンディング一覧。達成したものが表示され、またヒントもここで見れる。

あまり言うとネタバレになってしまうため、この程度で解説を終わるが、どのエンディングも必見。ゲームの選択肢で、何かあるかもと思って「いいえ」を繰り返し続けるような、いろいろと試したがりな人には間違いなくおススメ。少し残念な点は、ごく一部のエンディングへの到達が難しいことだが、あらゆる可能性をしらみつぶしにやっていけば、いつかはたどり着ける。とにかく、820円でこれだけ遊べれば十分。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、全部のエンディングを迎えた後、いわゆる真のエンディングがみられるのだが、その内容が「主人公が次の魔王になる」という衝撃の内容。その後も、ゲームは続くので、このエンディングを見た後だと少しゲームの見方が変わる。

全エンディングの攻略等は他サイト様を参照してもらうとして、ゲーム性について。
まず、エンディングが100もあるというところで、興味を惹かれる。実際にプレイしてみると、そのエンディングも、一部を除いてオリジナリティあふれるエンディングで、適当にプレイするだけでも半分以上は見れる。このような、すぐにエンディングを迎える系ゲームは結構あるが、アクションアドベンチャーではなかなか少ない。たとえるなら、ゼ〇ダの伝説でコッコを攻撃し続けるというような、プレイヤーの興味によって引き起こされることをすべて組み込んでエンディングにしたような、なんでもありな面白さが良い。

reventure_fall
滝のあるマップ。ここも、いろんなパターンで突破できるように構造が考えられている。

システム的にも良い。サクサクプレイできるのはもちろんのことだが、一部のエンディングを回収するには、よく考えないといけない点というのも、パズルを解いているようで面白い。特に、取得したアイテム数によってジャンプ力が変化するシステムはよく練りこまれているなと感じた。こういった要素をゲームに組み込むとなると、マップ構造にかなり気を遣わないといけないのだが、マップ構造もよくできており、破綻していない。
それに、コメディ性も十分ある。エンディングはもちろんだが、エンディングのための行動による結果が、次回以降にちゃんと引き継がれているため、何度も見ることになるオープニングも楽しめる。

reventure_magma
あからさまなスイッチ。何が起きるんだろうと思わせるのがうまい。

上記で述べたように、一部のエンディングの条件が難しいというのを除けば、十分面白いゲーム。なお、真エンディングを見た後も探索が可能で、一か所だけ真エンディングを見た後じゃないといけない場所がある。このおまけ要素まで含めて、探索のし甲斐があるゲーム。独自性と王道さ、それにコメディ性がここまで高いゲームはなかなか少ないだろう。