大粒ゲーム紹介19:Speaking Simulator

オーストラリアのゲーム開発スタジオ、Affable Gamesによるゲーム「Speking Simulator」の紹介。

一言で:Speaking Simulatorとは
ロボットの顔を操作してうまくコミュニケーションをとるシミュレーター(?)


概要

  • ジャンル:お喋りシミュレーター(?)
  • 開発者:Affable Games
  • リリース日:2020年1月30日
  • 価格:通常時1,520円、セール時1,368円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:無
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:2~3時間
物語性 ★★★☆☆
ゲーム性 ★★★★★
難易度 ★★★★★
コスパ ★★☆☆☆
コメディ ★★★★★

 

こんな人にお勧め

  • 英語が読める人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • ロボットが人間を支配しないか不安な人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

コレハ フツウノ ニンゲン ニツイテノ ヨクアル ゲーム デス。

このゲームは、タイトルが示すように、「お喋りシミュレーター」である。具体的には、「ロボットの顔や口の中を操作して、人間のふりをして、人間と同様のコミュニケーションをとるシミュレーター」である。何とも言いづらいが、いわゆるネタ系シミュレーターの1つである。

なお、今作は日本語に対応しておらず、しかもかなりの英語力が求められる。一例をあげるなら、ビジネス系から医療系、スラング系まで幅広い。注意。

ストーリーは、「主人公(ロボット)が、人間の社会を支配するために、人間のふりをして、人間と自然なコミュニケーションをとる」という、なんだか某充電男に出てくるジュ〇ル星人みたいな回りくどさ。

speaking_tutorial
人間と自然なコミュニケーションをとろう。若干、火花が出てるが気にしてはいけない。

操作について、冒頭にチュートリアルが入るが、舌と口を動かすのが基本の操作となる。後々増えていくが、ここでは省略。

ゲーム性について。
基本は、人間と自然なコミュニケーションを取って、会話を最後まで完遂するとレベルクリアである。そのため、1つ1つ言葉を発するのには時間制限がある時間制限を越したり、舌を触れてはいけない場所に触れさせたりすると、Suspicion(疑い)ゲージが上がっていく。これが上がりきるとロボットということがばれて、失敗となる。
無事会話を完了すると、評価が表示され、それに応じてSociety(社交性)がもらえる。それを消費することで、新たな機能やアップグレードを購入、次の会話へという流れである。このアップグレードでは、舌の動きを早くするのはもちろん、眉毛を動かせるようになったりする。一部のステージは、一定のアップグレードがないとプレイできないので注意。

speaking_difficult
どんどん増える操作。それに伴い難易度も上がる。

難易度はかなり高め。結構せわしなく操作をしないといけないし、アップグレードの一部で操作が増やされるため、困難さが増していく。このせわしなさは、某パンシミュレーターや某壺男に通じるものを感じる。
ただ、その難易度ながら、ストーリーはとてもコメディにあふれており、失敗しても笑える。主人公と他の人間とのコミュニケーションはもちろん、プレイ中は歯がどんどん抜けるし、時間制限に間に合わなかったりするといろんな部分のパーツは飛んでいくし、アップグレードが歯等々、いろんな面で笑わせてくる。

ここまで読むと一発ネタと思うかもしれないが、一発ネタである。そのためか本編は割と短く、3時間もあればクリアできる。その点は少し残念に感じる。しかし、英語力に自信があり、こういった色物ゲームが好きな人にはお勧めできる。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーは、最終的に「上院議員に立候補、スピーチの最後で「人間をロボットのエネルギーにする」と宣言、それが受け入れられ、ハッピー(?)エンド」といったあたり。
突っ込みどころ満載とかいうレベルではないが、ちゃんと収まっているのは良かった。一応、伏線っぽいのも貼られたりしてて、少しながら驚きも得られた。

操作について、上記で触れた以外に、目と眉毛、それに感情の操作まで加わる。なお、目と眉毛のレベル2は、ストーリー進行上必要だが、ゲーム性にはあまり影響しない。しいて言うなら、面白い表情ができるようになるといったところだろうか。

speaking_destroy
全ての人間雇用主をぶっ壊せ!よくこれでバレなかったな…

ゲーム性について、ありえそうでありえなかったシステムで、結構新しさを感じた。一発ネタゲームと言えばそれまでなのだが、投げやりな一発ネタではなく、しっかりと作りこまれているのを感じた。なかなか、この発想はできても、実際ゲームにするのは難しいだろうから、よく開発できたと思える。
また、ネタ性についても十分。ストーリーはもちろん、プレイ中、口とかがgm〇dのように、軽くグリッチを起こしたりするのも楽しめた。グリッチと言っても進行不能になるほどではないので、そこまで大きな問題ではない。

総じて、うまくまとまっていると感じるゲーム。少しばかり短いのが残念ではあるが、個人的には値段分楽しむことはできた。高難易度ではあるものの、理不尽さはほとんどないので、イラつきも少なく、ネタゲームとしてしっかり楽しめた。