小粒ゲーム紹介35:macdows 95

トルコのゲーム開発スタジオ、gamebra.inによるゲーム「macdows 95」の紹介。

一言で:macdows 95とは
MacやWindowsを模した、パズルゲームやリドルゲーム集


概要

  • ジャンル:パズルゲーム
  • 開発者:gamebra.in
  • リリース日:2019年9月5日
  • 価格:通常時520円、セール時52円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:無
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用不可
  • プレイ時間:1~2時間
物語性 ★☆☆☆☆
ゲーム性 ★★★★★
難易度 ★★★★☆
コスパ ★★★☆☆
コンセプト ★★★★☆

 

こんな人にお勧め

  • パズルゲームやリドルゲームが好きな人
  • タイトルで興味を惹かれた人
  • MacやWindows 95を使ったことのある人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

OSのアップデートがあります…

このゲームは、タイトルを見てニヤッとする人もいるだろう。MacとWindowsと言えば、世界でも有数のシェア数を誇るOSである。それら2つの名前を合わせ、95と付けたり、さらにリンゴのマークがあったりと、この時点でどんなゲームなのか興味を惹かれるだろう。
内容としては、「パズルゲームやリドルゲームを集め、それをmacdows 95という架空のOS上でプレイしていく」というもの。これだけだと、設定の必要性に疑問がわくかもしれないが、やっているうちに、ニヤッとするような要素があったりして決して無駄ではない

なお、今作には日本語がない。ストーリー等はほとんどないため問題ないが、ゲーム内ではそこそこな量の英語のテキストに加え、パソコン関連の用語も出てくるので注意。

ストーリーについてはほとんどないので省略。
操作についても、基本はマウスとキーボードで操作するだけ。いたってシンプル。

macdows_parody
見たことあるようなないような…そんな感じの画面。

それではゲーム性。上記で「パズルゲームやリドルゲームを集めたもの」としているが、まさにその通りである。あまり具体的な解説をするとネタバレとなるが、これらは1つ1つしっかりとできており、なかなか飽きさせない。難易度も基本的にちょうどよく、1つのパズルが解けなくとも後回しにできるし、一部のパズルにはヒントがついているので、時間をかければ解けるだろう。
また、ストアページを見るとわかるように、いかにも「それ」っぽい画面となっている。これがなかなか面白く、いろんなページやアプリを開かないと出てこない/解けないパズルもあったりして、デスクトップ上を探索するのも楽しい。また、MacやWindows 95の知識がある程度あれば、少し解きやすくなるものもある(もちろん知らなくても全く問題ないのだが)。

macdows_page
デスクトップ画面をめくったりできる。ちょっとした遊び心。

このゲームの肝は、昔流行ったリドルゲームのように、いろいろと試すことによってパズルを解くということにある。このゲームの開発者であるgamebra.inによるパズルゲームは、総じて目新しいが退屈なゲームプレイが多かったが、今作は目新しくも懐かしく、またいろいろな変化によって飽きずに楽しめるようになっている。
520円で、2時間程度のゲームプレイは若干短く感じるかもしれないが、このデザイン性を考慮すると十分な値段だと思う。なお、セールを待てばなんと52円となるので、その際に買ってみるのも良いかもしれない。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、最終的にはよくわからない。何かの結果なのだろうか。なお、ここで出る文章は人によって違うが、どういう法則で変わるのかなどはよくわからない。まあ、フレーバー程度ということで。

ゲーム性は、ここ最近のパズルゲームとしてはなかなか良質。
パズル自体について、種類の豊富さが良く、またいろんな場所に隠されているのも楽しい。また、1つ1つのパズルの難易度もちょうどよい。どちらかというと、じっくり考えるより、発想力を求められるようなパズルが多いため、ふとした気づきで解けた時はなかなか爽快

macdows_mic
マイクを接続…なんだか違うような気が。

デザイン性も良い。これが、MacやWindowsをテーマにしていなくても、確かに問題ない。しかし、テーマにすることで、ある種の一貫性を生み出しつつ、また実際のパソコンでもあるような機能のパロディだったりがあって、パズルゲーム集ながら1つのゲームというように感じられる。これは、いわゆる脱出ゲームにとって当たり前のことではあるのだが、あちらではより一貫性を保つために、パズルのパターンが似ていたり、あるいは少なかったりする。しかしこちらは、思えばOS上ではなんでもできるという前提により、てんでバラバラなパズルゲームを1つにまとめられている。

総じて、パズルゲーム集として、かなり完成度が高い今作。同開発者の過去作とは一線を画すような内容ながら、1つの完成形が見えた。今後にも期待。