小粒ゲーム紹介31:FEZ

カナダのゲーム開発スタジオ、Polytron Corporationによるゲーム「FEZ」の紹介。

一言で:FEZとは
3Dの世界を回転させ、遠近法を活用し、先へ進む2Dパズルプラットフォーマー


概要

  • ジャンル:2Dパズルプラットフォーマー
  • 開発者:Polytron Corporation
  • リリース日:2013年5月2日
  • 価格:通常時980円、セール時245円、PS4・Vita・PS3版1,222円、Xbox 360版1,029円
  • プラットフォーム:SteamPS4Xbox 360VitaPS3
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:5~6時間
物語性 ★★★★★
ゲーム性 ★★★★☆
難易度 ★★★★★
コスパ ★★★★☆
独自性 ★★★★★

 

こんな人にお勧め

  • パズルゲームが好きな人
  • 遠近法を利用したトリックに興味がある人
  • 考察が好きな人
  • 宇宙論を学んでいる人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

ゴメスは二次元の世界に住んでいる二次元の生き物です。本当にそうなのか?謎めいた三次元の存在が彼の目の前に現れた時、ゴメスは時間と宇宙の果てへと向かうであろう旅に送られた。アビリティを使い、三次元構造を、4つの異なるクラシカルな二次元の遠近法で進もう。

上記文章で、時間と宇宙の果てだとか出てきたからと言って敬遠はしないでもらいたい。このゲームは、ゲーム性がまずは重要で、その次にストーリーが理解できれば面白い程度だからだ。
ゲームについては、上記文章通り、「三次元の世界を遠近法を利用して先へ進む2Dパズルプラットフォーマー」である。近しいゲームでいえば、PSPの「無限回廊」か(あちらは純粋にパズルゲームだが)。そのため、パズルゲームが好きな人はもちろん、ペンローズの階段といった不可能図形が好きな人にもお勧めできる。

ストーリーについて、かなり単純に言えば、「主人公ゴメスは二次元の世界で普通に生きていたのだが、とある出来事により三次元の世界を知り、それと同時に宇宙が崩壊しかねない状況になったので、戻しに行く」といったあたり。一見シリアスそうに見えるが、本筋の世界観は明るいものが多いし、あくまでこのストーリーは興味を持った人向け程度と割り切って、いっそ無視しても構わない

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全ての始まりの場所、主人公ゴメスの家。

操作は、上下左右への移動とジャンプ、それに加え世界を回転させる操作がある。とはいえ、そこまで複雑ではないので、すぐ慣れるだろう。

ゲーム性について、このゲームの売りは何と言っても、世界を回転させることでパズルを解いたりすることである。
例えば、ある視点では足場のない崖でも、回転させれば足場が現れ先へ進める。足場すらないような状況では、遠近法を利用し、別の視点でははるか遠くにある足場を、あたかも近くにあるように使うこともできる。この発想は、過去のゲームにもいくらかあるのだが、ここまで大規模になっているゲームはなかなかない。
また、このゲームで集める対象は「キューブ」であり、先へ進むだけなら最低限集めればよいのだが、完全クリアを目指すとなるとかなりの数になる。やりこみ好きな人は全回収を狙ってみても良いだろう。

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灯台の近く、謎のオブジェクト。完全クリアにはこれも重要になる。

このゲームの発想はなかなか新しいものでありながら、先へ進むたびに新しい仕掛けなどが出てきて飽きにくい作りになっている。パズル要素の難易度も、普通にクリアするだけならそこまで高くなく、逆に完全クリアを目指すならかなりの難易度になる。ここら辺のバランスやゲームデザインはよくできている。

980円でも十分なクオリティだが、少し高いと感じる人は、セールを待てば245円となる。そこまでの安さであれば十分すぎるほどなので、購入してみてはどうだろうか。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについて、単純に言えば、宇宙の崩壊を防げた、というあたりなのだが、実際には宇宙論等様々な知識が無いと理解できない要素が盛られているため、その内容は複雑。ここを考察するとかなりの文量となるので省略。他サイト様で考察しているところもあるので、そちらを参照していただきたい。

ゲーム性について、ここまでいろいろとバランスが取れているパズルゲームはなかなか珍しいと思う。
パズルゲームには、発想の斬新さや、ステージを経て追加されていく要素、難易度曲線の描き方、デザイン性など、いろいろな要素が求められる。このゲームは、それらすべてが高い水準でできている。ただ、ごく一部、QRコード関係は、環境によっては難しい謎解きになってしまったりしてしまうのは少し残念。

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この像も謎解きの一部。このように新しい要素が追加されていくから楽しめる。

先ほど2周目について触れたが、このゲームには実は3週目がある。と言っても、追加される要素は、昔雑誌とかでよくあった、3Dメガネで立体視ができるようになるモードの追加だけである。一応、持っている人は試してみると楽しめるかもしれないが、なかなか今どき持っている人は少ないだろう。赤と青のセロファンがあれば自作はできるのだが

総じて、完成度が非常に高いゲーム。ストーリーの難解さだけは少し気になったが、それ以外は完ぺきといっても良いほど。少々このゲームの開発等にはゴタゴタがあり、続編は絶望的になってしまったが、それでもまたいつか来る日を待ちたい。