
ゲーム開発者Adam Tarnowski氏によるゲーム「Impresja」の紹介。
一言で:Impresjaとは
美しくも不思議な世界で発想力を試される一人称視点パズルゲーム
概要
- ジャンル:一人称視点パズルゲーム
- 開発者:Adam Tarnowski
- リリース日:2017年7月28日
- 価格:通常時298円、セール時178円
- プラットフォーム:Steam
- 日本語:無、ただし英語がわからなくても大丈夫
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用不可
- プレイ時間:4~5時間
物語性 | ☆☆☆☆☆ |
ゲーム性 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★★★★★★★ |
コスパ | ★★★★☆ |
芸術性 | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- 難しいパズルゲームに挑戦してみたい人
- 発想力豊かで、かつ論理的な思考もできる人
- 思案するのが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
Impresja(印象、ポーランド語)は、ダイナミックな、非ユークリッド幾何学の世界で行われる、探索ゲーム。プレイヤーは、芸術作品を操作することにより、世界を再構成できる。
上にある説明文には、聞きなれない言葉がある。非ユークリッド幾何学。それは何か、それはユークリッド幾何学を否定したものである。では、ユークリッド幾何学とは何か。それは、「直感的に納得できる空間の在り方に基づく幾何学」である。これを否定する、つまり「直感的に納得できない空間の在り方に基づく幾何学」であり、このゲームはまさにそれを一種のアートとして表現したゲームである。ただし、このゲームには、同時に不可能図形も取り入れられている。そのため、科学的(=非ユークリッド幾何学)と、空想的(=不可能図形)の融合により、ありえないものがあり得る世界になっているのである。
急に何を言い出すんだと思ったかもしれないが、これが理解できるのならこのゲームは向いているかもしれない。上のことをもっと砕けた言い方をすると、「常識ではありえない世界」がこのゲームでは展開される。少し有名な作品だと、「Antichamber」が代表的。アートスタイルと言い、若干意識しているのかもしれない。

ストーリーはないので省略。なお、日本語が無いと書いたが、このゲームに言語はメニューくらいしかないので、そこまで問題はない。
操作は、移動と視点移動および、右クリックと左クリックによるアクション。特に難しい操作は要求されないので、アクションが苦手でも全く問題ない。
それではゲーム性について。
ストアページでわかる範囲で解説すると、「プレイヤーが絵に介入することで、部屋自体が変わる」といったところである。
実は、これ以外は全く説明文やゲーム中で説明が無い。そのため、大半をプレイヤーの発想力に頼っているのである。そのため、システムを理解する発想力がまずは求められ、そしてそのシステムを使ってパズルを解く論理力が求められる。この部分が非常に難解で、理解さえできれば簡単に解くことができる。

難点は、この記事を読んでもわかるように、あまりにも情報が少なすぎるために、序盤で投げてしまうプレイヤーが多いことだろう。チュートリアルがほとんどないゲーム、例えば、Antichamberでは行けるところに行って、できることを徐々に理解するだとか、Portalではまずポータルの性質を示してプレイヤーに実践させるだとか、そのようなものが少なからずある。しかしこのゲームは、行ける場所は限定的なうえ、システムを理解するのに例などは示されず、いきなり実践である。そのシステムも意味不明、部屋のつながりも意味不明、これでは高難易度を通り越して理不尽である。
総じて、このゲームは芸術性が高いながらも、ゲームシステム自体が難解であり、芸術性に気づく前にプレイヤーがやめてしまうという、難儀なゲームである。しかし、このパズルを、自分だけで解き明かせた時の喜びは至上である。わかりやすく言えば「アハ体験」といったところか。
それを味わってほしいためシステムの解説はしたくない。と言いたいところだが、このゲームの面白さを理解できぬままにやめるのは金と時間の無駄となるので、次のセクションに記す。
仕様解説と攻略
今回は、実質上に書いたことが感想と同義になったので、感想は省略し、代わりに仕様解説と攻略とする。
注意:このゲームは自分で理解することが最大の面白さなので、このセクションを読むと面白さが半減どころか無くなってしまいかねない。それでも良い人は、以下を反転して読んでほしい。一部だけ読みたい人は、読みたいセクションだけ反転して読んでほしい。
最初の部屋
- まずは何をすればいい?
最初の部屋に飾られている絵に近づくと、中央に青いマーカーが出る。その表示が出た時は、左クリックで何かができるときである。今回の場合は、絵を手に持つ操作である。また、絵を壁に掛けるには、壁の黒い枠に向かって左クリック。 - 基本はわかった、どうすればいい?
この部屋の絵はひとまずそのままにしておいて構わない。その後、行ける場所が複数あるが、1つを除いてループしているので、行ける場所に行こう。
最初のパズル
- 絵は何?
絵は基本的に近くにある部屋が描かれている。これらは外したり掛けたりできる。ただし、掛けられる場所は空いている黒い枠限定。そのため、絵を持ちながら別の絵と交換などはできない。 - 絵から出ている線は?
線で繋がっている部屋同士は繋がっているということである。しかし、繋がっていない=壁に当たっているものは、他の部屋とつながらない、つまりループになる。 - 絵を持ち運べない
絵の外枠と同じ色の目玉がいる扉は、例外を除きくぐれない。 - いくら絵を置き換えても何も起こらない
この部屋にあるものを見ると、謎の円柱に気づくだろう。それに近づくと、青いマーカーに加え、オレンジ色のマーカーもでる。オレンジ色のマーカーは、右クリックで何かができるときである。右クリックをすると円柱が出てくる。 - 線の法則が理解できない
線は、平面に当たると反射し、曲面に当たると消滅する。つまり、円柱のかけている部分=平面に線を当てると反射する。なお、入射角=反射角なので、平面に対して垂直に線が当たると、来た道を戻る=意味がない。 - 解き方
絵を見ると、1つだけ見たことのない部屋がある。円柱を利用し、線の向きを変え、その絵を他の絵に接続することで、その部屋へ行ける=先へ進める。
二番目のパズル
- 目的は?
全ての部屋・絵を一通り見ると、1つだけ見たことがない部屋がある。そこへ行く。 - 前の部屋へ戻る必要は?
前の部屋へ戻る必要はない。後の部屋でも基本はそう。しかし一部例外はある。
三番目のパズル
- どこから手を付けたらいい?
紫と黄色の目玉がいる部屋。他の部屋はいったん置いておこう。 - 円柱が勝手に出たり入ったりする
円柱の上部を見ると、色がついている。同じ色がついている円柱は一緒に動く。 - 扉が閉じている
一部の扉は、通常の物とは逆に、目玉と同じ色の外枠の絵を持っていると通過できるようになる。 - 線が出ていない絵は?
線が出ていない絵は、見ると似たような部屋が描かれている。この絵は、他の部屋と接続不可能な、固定されている部屋である。 - 線が出てない絵の使い方がわからない
線が出てない絵は、似た部屋へと物体を移すという役割で使う。つまり、今いる部屋にある飾られた絵を、手元にある似た部屋の絵の、同じ場所に書き込むことができる。 - もっと線が出てない絵について詳しく
線が出ていない絵のうち、1つは「スタート地点の絵」である。そこは、左から三番目にのみ絵を飾れる。つまり、対応する位置に絵を飾り、「スタート地点の絵」へそれを書き込むと、スタート地点へと転送できる。ただし、転送先に既に絵がある場合は書き込めない。そのため、スタート地点に絵を飾ってきたままだったら、移動して空けておこう。 - 線が出てない絵は解決したけど先へ進めない
持ってきた絵は、色の関係上一か所しか行けない。そこには複数個所絵を飾れる場所があるため、適当に飾っとこう。そして、その部屋にある他の絵は接続できないことに気づくだろう。その時は、他の部屋からつなげばよい。具体的には、青と水色の部屋。そこからどうにか線を伸ばせば答えは近い。
四番目のパズル
- 目的は?
この部屋を通り抜けるだけ。そのために何色の外枠の絵を持っていけばよいか、それを考えつつやると意外とすんなりいく。
通路
- 先へ進めない
円形の通路を全部試す。そうすると、2つだけループしていない。
五番目のパズル
- 目的は?
ある部屋に飾られている「?」の絵を手に入れること。 - どうやっても絵が動かせない
絵以外にも転送可能なものがある。それを転送するとよい。 - 動く法則がわからない
人型の物は、自分と同じ色の場所の絵を外す/掛ける。そのため、対応した色の場所へ絵を移してやる必要がある。 - 絵を手に入れたけど?
後は接続するだけ。接続対象は、少しばかり探索すればすぐに見つかるだろう。
六番目のパズル
- 何をすれば?
人型のものがある部屋のうち、ある部屋だけ他と違い、また見たことがあるだろう。そこから、このゲームでただ1つの謎の絵を転送し、手元へもってこよう。わからない人は、ストアページを見よう。