
フィンランドのゲーム開発者Hempuli Oy氏によるゲーム「Baba Is You」の紹介。
一言で:Baba Is Youとは
言葉で世界のルールが変わる、ステージクリア型2Dパズルゲーム
概要
- ジャンル:2Dパズル
- 開発者:Arvi “Hempuli” Teikari
- リリース日:2019年3月14日
- 価格:通常時1,520円、セール時1,216円、Switch版1,500円
- プラットフォーム:Steam、Switch
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:10時間~(大きく個人差あり)
物語性 | ★☆☆☆☆ |
ゲーム性 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★★ |
コスパ | ★★★★★ |
独自性 | ★★★★☆ |
こんな人にお勧め
- パズルゲームが好きな人
- 試行錯誤が好きな人
- 物事を異なる視点で見ることができる人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより引用。
「Baba Is…
ストアページからの引用文は途切れているのではない。これこそがゲームの本質である。直訳するなら、「Babaは…です。」といった感じ。
このゲームは、いわゆる「倉庫番系パズルゲーム」の一種であるといえる。つまり、物を押しながら、目的の場所までキャラクターを誘導するという基本的なルールで、共通点がみられる。しかし、このゲームはそれらとは全く違うといってもいい。
まず、ストーリーはほとんどないので無視で構わない。操作については、上下左右への移動と、何もせずに1ターン待機、アンドゥ・リドゥくらいだけ。
ゲーム性については、少し複雑なので、画像を交えつつ少し説明を。

上記画像を見てほしい。このゲームは、単純に言えば、「あなた(You)を勝利(Win)させる」ことが目的である。
ステージには、画像のように簡単な英単語がある。それらを組み替え、性質を変えることでクリアを目指すといったあたり。例えば、上記画像の文章は、「Baba Is You(Babaはあなた)」、「Flag Is Win(旗は勝利)」、「Wall Is Stop(壁は止める)」、「Rock Is Push(岩は押せる)」となっている。この場合、「あなた」が操作しているのは「Baba」となる。これが例えば、「Rock Is You(岩はあなた)」の場合、「あなた」が操作しているのは「岩」となる。

こちらの画像のように、「言葉のルール」は絶対で、言葉の対象が複数あればそれらすべてに適用される。
また、そのルールもどんどん増えていくため、プレイしていて飽きは来づらい。また、同じステージばかりをプレイしていると、うまくいかなくて投げだしたいときもあるだろう。そんなときには、別のステージを遊ぶことで、考えや気分をリフレッシュできる。(終盤だとあまりリフレッシュにはならないが)

少し問題点があるとすれば、最低限英単語を知らないとプレイできないところだろうか。ただわからなくても、やっていけば覚えれたり、文法を知らなくてもどうにかなることにはなる。
それに、ゲーム性がゆえに、パズルの単語自体は日本語化不可能なので、そういうゲームと割り切ろう。
それと、ヒント機能は存在しない。どうしようもなくなった時には、攻略動画(Walkthrough)を見ればいいのだが。
あまり具体的に言及すると、ゲームの面白さが半減するので、この程度にとどめておくが、このタイプのゲームは過去にほとんど例がなく、また失敗しても笑えてしまうのが不思議な点。
ただ、難易度は、とりあえずクリアだけなら若干難しい程度だが、100%クリアを目指すととてつもなく難しくなる。自信のある人は、一切攻略情報を見ずにクリアを目指すのも良いかもしれない。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
このゲームの序盤はまだ簡単。「You」がいなくなったり、「Baba」が「岩」になったりして笑ったことだろう。しかし、先へ進んでいくとどんどん難易度が上がっていく。
特に、鍵やドアが出始めたあたりから、困難さが増していき、文字まで対象に入り始める。そこらへんで100%クリアをあきらめた人もいるのではないだろうか。

管理人は、様々なパズルゲームをやってきたが、間違いなくこのゲームはパズルゲームの最難関のうちの1つだろう。
倉庫番という、本来なら自由度が低くなるゲームに対し、文字による変化によって、自由度を上げているので、総当たりがしづらい。かといって、論理的な考えをしすぎると、1つの考えに縛られてしまって、別の発想ができなくなる。そして、解法を発見したと思って行動してみると、単純な見落としで成立しなかったりする。まさに、「あちらが立てばこちらが立たず」というのを体現したゲームだろう。

とにかく、この値段でここまで遊べるのはかなりのコスパと言える。単純なルールながらに奥深さはかなりある、このゲームは素晴らしいの一言である。