
さて、2019年ももうじき終わる。そこで、2019年発売で、世界で話題になったゲームの紹介をする。なお、「DLC全部入り版」や、「リマスター版(≠リメイク版)」、「マイナーチェンジ版」については取り扱わない。
今回は「後編」ということで、下半期に発売されたゲームをピックアップ。
7月
ファイアーエムブレム 風花雪月

- 発売日:7月26日(金)
- 開発:INTELLIGENT SYSTEMS
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:シミュレーションRPG
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据え置き機に帰ってきた「手ごわいシミュレーション」。
1990年以来、コアなファンの強い支持を得続けたファイアーエムブレムシリーズ。シリーズをやったことはなくとも、「手ごわいシミュレーション」といったらわかるかもしれない。
今作は、難易度を変更できるので、シミュレーションが苦手な人もプレイしやすくなった。もちろん従来の難易度も可能である。
他のシリーズ作に比べ、自由度も上がり、より楽しめるように。
8月
クラッシュ・バンディクーレーシング ブッとびニトロ!

- 発売日:8月1日(木)
- 開発:Beenox
- プラットフォーム:Nintendo Switch、PS4、Xbox One
- ジャンル:レース
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あの「クラッシュ・バンディクーレーシング」がグレードアップして帰ってきた!
2017年、クラッシュバンディクーの最初の3作品が1つになって、更にグレードアップして発売された「クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!」。日本版は特別にパッケージが違い、声優もほとんどが元の作品の声優を起用しており、話題となった。そして今度は、このゲームが発売された。
元の作品の内容は継承しつつ、後のシリーズ作品のコースやキャラクター、更に新しいコースや、スパイロが出たりで話題となった。しかし日本版では、一部声優が変更されたことに落胆する人もいた(流石に歳を考えると厳しいものがあるか)。
Wolfenstein: Youngblood(CERO: Z)

- 発売日:8月8日(木)
- 開発:Machinegames、Arcane Studios
- プラットフォーム:Steam、Nintendo Switch、PS4、Xbox One
- ジャンル:FPS
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Wolfenstein最新作、今作の主人公は姉妹。
1992年に発売された、FPSの元祖の1つ、「Wolfenstein 3D」。そして2009年より、新たにストーリーが書き直された「Wolfenstein」。今作は、それのストーリーラインにある作品。
姉妹という設定により、協力プレイ型FPSとして遊べるようになったが、シングルプレイとしてでは微妙。同時発売のVRゲーム「Wolfenstein: Cyberpilot」もなかなか売り上げが伸びず。
やはり、ブラスコヴィッチが主人公の、シングルプレイFPSをファンは求めている、という結果となった。
9月
モンスターハンターワールド:アイスボーン

- 発売日:9月6日(金)
- 開発:CAPCOM Co., Ltd.
- プラットフォーム:Steam、PS4
- ジャンル:狩猟アクション
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大型拡張コンテンツにより、さらなる進化を遂げたMHW。
2004年より続く、大人気狩猟アクションゲーム、「モンスターハンター」シリーズ。今作は、2018年発売の「モンスターハンターワールド」の大型拡張コンテンツという位置づけ。
従来のG級にあたるマスターランクの導入、新マップに新モンスター、システムの追加でさらなるやりこみが可能に。
また、シリーズ他作品で、オンラインでの狩猟をメインにした「モンスターハンターフロンティアZ」がサービス終了したのが記憶に新しい。
Gears 5(CERO Z)

- 発売日:9月6日(金)
- 開発:The Coalition
- プラットフォーム:Steam、Xbox One
- ジャンル:TPS
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知る人ぞ知るXbox 360生まれの名作TPSシリーズ、堂々の新作。
2006年にXbox 360でリリースされた「Gears of War」。そのTPSとしての面白さや、美麗なグラフィックとともに描かれるゴア表現によって多くの人を虜にした。
今作は、そのシリーズの最新作である。もちろんグラフィックも進化したのだが、味方AIの弱さや、キャンペーンとゲーム性がうまくかみ合っていないこと、ロード時間やマッチングにかかる時間の長さに問題点があり、シリーズファンからは少しばかり批判された。しかし、マルチプレイの面白さは健在、上記のシリーズの面白さはまだ他のゲームには負けていない。
Borderlands 3(CERO Z)

- 発売日:9月13日(金)
- 開発:Gearbox
- プラットフォーム:Epic Games Store、PS4、Xbox One
- ジャンル:ルートシューター
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狂った世界にようこそ!ルートシューターを広めたゲームシリーズ最新作。
2009年に発売された「Borderlands」は、FPSでありながら、スキルツリーなどのRPG要素、とてつもなく種類が豊富な銃、そして頭のねじが何十本も飛んだようなヤツしかいない世界観で一世を風靡した。今作は、特にその銃の多さを前面に押し出しているだけあり、(有用かどうかはともかく)様々な「面白い銃」が出てくる。
しかし、基本的にPvEのゲームでありながらいろいろと調整が入ったり、一部UIが重かったりで、シリーズ中最高傑作と名高い「Borderlands 2」と比べて少し微妙という評価もある。しかしこの世界観は唯一無二であり、シリーズ最新作としての役目は果たせたといえるだろう。
ゼルダの伝説 夢をみる島

- 発売日:9月20日(金)
- 開発:任天堂
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:アクションアドベンチャー
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シリーズ屈指の名作が装いを新たに再登場!
1993年に発売された「ゼルダの伝説 夢をみる島」。ゲームボーイでのゲームながら、洗練されたゲーム内容とストーリーで、1998年には、ゲームボーイカラー用に「ゼルダの伝説 夢をみる島DX」が発売されたほど話題になった。今作は、それをリメイク、更に追加要素までくわえられたもの。
原作にできる限り忠実ながらも、進化したグラフィックや操作性などで、ゲームボーイ版を遊んだ人も、今作が初めての人も、楽しめるゲームとなった。
CODE VEIN

- 発売日:9月26日(木)
- 開発:BANDAI NAMCO Studios
- プラットフォーム:Steam、PS4、Xbox One
- ジャンル:ソウルライクアクションRPG
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アニメ調の絵柄で話題になったソウルライクアクションRPG。
2010年発売の「GOD EATER」。本作は、一応そのシリーズとのつながりはあるものの、そこまで強いつながりはなく、ストーリーやゲーム性はかなり異なる。
発表された段階でアニメ調の絵柄は話題となり、期待と不安が入り混じる中での発売。しかしふたを開けてみれば、うまくソウル系にGOD EATERを合わせたような感じとなって、好評を博した。
ただし、発売が、ソウルライクの本家FromSoftware開発のSEKIROより後になってしまい、その陰に少し隠れてしまったという感じはある。しかしながら、前評判をいい感じに覆せたゲームといえよう。
10月
Tom Clancy’s Ghost Recon Breakpoint(CERO: Z)

- 発売日:10月4日(金)
- 開発:Ubisoft Paris
- プラットフォーム:Ubisoft Store、PS4、Xbox One
- ジャンル:オープンワールドシューター
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特殊部隊をテーマとしたGhost Reconシリーズ最新作。
2002年に発売された「Ghost Recon」。特殊部隊の一員として、味方に指示を出しながら制圧していくというゲーム性で有名になったシリーズ。
今作は、前作「Wildlands」に続き、オープンワールドで、最大4人で協力しながらプレイできる。ソロプレイでも、味方にAIがついているが、やはりやるならフレンドと。
リングフィット アドベンチャー

- 発売日:10月17日(木)
- 開発:任天堂
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:フィットネスアドベンチャー
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冒険しながらフィットネス!想定以上に売れたため品薄状態に。
2007年、Wiiにて、「Wii Fit」が発売されたときの衝撃を覚えているだろうか。当時は家でフィットネスをするのが流行っていた時代。Wii Fitは、そのフィットネス要素をゲームに持ち込み、当時ゲームとは疎遠だった主婦層の取り込みに成功したゲームの1つと言えるだろう。また、そのゲームのインストラクターがスマッシュブラザーズに参戦したことも世界に衝撃を与えた。
今作は、さながらNintendo Switch版Wii Fit。しかしながら、当時抱えていた「バランスWiiボードが邪魔」、「スペースが無いとプレイできない」、そんな問題を解消したのがこの「リングフィット アドベンチャー」。多少の問題点がありながらも、大人でも子供でもプレイできるこのゲームは人気を博した。
Bloodstained: Retual of the Night

- 発売日:10月24日(木)(Steam版は6月18日)
- 開発:ArtPlay
- プラットフォーム:Steam、Nintendo Switch、PS4、Xbox One
- ジャンル:メトロイドヴァニア
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伝説のプロデューサー、IGAによる正統派「メトロイドヴァニア」。
2001年に発売された、「悪魔城年代記 悪魔城ドラキュラ」より、かなりの数の悪魔城ドラキュラ(及びキャッスルヴァニア)シリーズにプロデューサーとして携わり、一部界隈でコアな人気を誇る「IGA」こと五十嵐考司氏。コナミ退社後立ち上げた「株式会社ArtPlay」の最初のゲームであり、「IGAヴァニア」とも称されるこのゲームは、見事に「IGA」らしさを前面に押し出し、成功したゲームといえる。
開発前のクラウドファンディングでは、驚異の5,545,991ドルを集め、期待も高まる中発売された今作は、ゲーム性、ストーリー性もさることながら、スピードラン界隈では速く移動するテクニックやバグで大盛り上がり。「バグがある」のは普通問題ではあるが、そこまで愛されているのが、まさしくこのゲームのあるべき姿だろう。
Call of Duty: Modern Warfare(CERO: Z)

- 発売日:10月25日(金)
- 開発:Infinity Ward
- プラットフォーム:Battle.net、PS4、Xbox One
- ジャンル:FPS
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現代戦に回帰し、リアリティを求めた「Call of Duty」。
2003年に発売され、日本ではそこまで話題にならなかったが、海外で大きく話題になった「Call of Duty」。キャンペーンのリアルさ、当時にしては珍しいオンラインマルチプレイヤー対戦で好評を博し、2005年発売の「Call of Duty 2」からは毎年ゲームが出ているほど。
最近のCall of Dutyは、未来戦や近未来戦が多く、ユーザーから「近代戦や現代戦が遊びたい」という声も上がる中、徹底的にリアリティを追求したのが今作。
リアリティとゲームバランスにより、賛否両論となってしまっている感は否めないが、キャンペーンはおおむね好評。しかし、ライバルとなるようなFPSが出てきている中、このシリーズは果たしてどこまで続くのだろうか、楽しみである。
ルイージマンション3

- 発売日:10月31日(木)
- 開発:任天堂
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:アクションアドベンチャー
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今作はルイージ1人だけじゃない!相棒「グーイージ」登場。
2001年に発売された「ルイージマンション」。オバケを掃除機で吸うという新しさ、ルイージが主役という珍しさで、ゲームキューブのローンチタイトルの1つながらも根強い人気を誇った。今作はそのシリーズの3作目で、最も強化されたといえる点は、マルチプレイ機能の大幅増加といったところだろう。
協力、対戦はもちろん、本編を2人でプレイ可能に。新たなる相棒「グーイージ」とともに、オバケを倒していける。もちろん1人プレイでも楽しいゲーム。
11月
DEATH STRANDING

- 発売日:11月8日(金)
- 開発:KOJIMA PRODUCTIONS
- プラットフォーム:PS4
- ジャンル:ストランド
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根強いファンを持つ「小島監督」による、まったく新しい「ストランド」ゲーム。
1987年に発売された「メタルギア」、それより様々なゲームを出していき、特に「メタルギアソリッド」シリーズで有名になった「小島監督」こと、小島秀夫氏。氏の作るゲームのゲーム性もさることながら、ゲームの監督としては驚異の知識量により、様々な物事をテーマにしてきており、それが根強いファンを生んだのだろう。
今作は、発売まではほとんどどのようなゲームかは明かされなかった。トレーラーもかなり意味不明、ポスターを見てもよくわからない。その期待と不安が入り混じる中発売されたこのゲームは、序盤の冗長さで大きく批判されてしまったが、中盤以降は独特のゲーム性で人々を虜にした。
ポケットモンスター ソード・シールド

- 発売日:11月15日(金)
- 開発:ゲームフリーク
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:RPG
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「ポケモン」が新たな要素を引っ提げてNintendo Switchにやってきた!
1996年に発売された「ポケットモンスター 赤・緑」は瞬く間に子どもたちの間でブームになり、ゲーム、漫画、アニメ、グッズまで大ブームを起こし、もはや日本では知らない人はいないといってもいいであろうほどの国民的ゲームとなった。今作は、そんなポケモンのゲームの最新作である。
今作では、特に新要素「ダイマックス」で大きく話題になった。最近のポケモンは、ダブルバトルやメガ進化等様々な新たな試みを行ってきたが、これもその1つである。
一部、システム的な変更や、ボリュームの若干の薄さ等批判される点もあるが、ポケモン新作として、十分な出来であろう。
12月
12月は、例年ならクリスマス商戦や年末商戦ということで、大作ゲームが出てくるのだが、今年はあまりなかった。
CONTROLやThe Surge 2は多少話題になったものの、上記ゲームに比べ話題性が低かった。
まとめ
今年の下半期については、以上である。
今年の下半期は、かなり大作ゲームが多く、豊作だったといえるだろう。
Switchではポケモン、それ以外のハードではCall of Dutyが特に売れており、ロングセラーのゲームにはちゃんとロングセラーの理由があるということを再認識させられた。
来年、2020年はどのような年になるのかは全くわからない。最も注目されているタイトルと言えば、「FF7R」になるのだろうが、あまり来年のことを話すと鬼が笑うというのでここら辺にしておく。
それでは良いお年を!