
フィンランドのゲーム開発スタジオ、Frozenbyteによるゲーム「Trine 4」の紹介。
一言で:Trine 4とは
前作の失敗を糧に再び舞い戻った2.5Dパズルプラットフォーマー
Trineシリーズ
Trine→Trine 2→Trine 3→Trine 4(今ココ)
概要
- ジャンル:2.5Dパズルプラットフォーマー
- 開発者:Frozenbyte
- リリース日:2019年10月8日
- 価格:通常時3,850円、セール時3,080円、Switch版2,640円、PS4版2,640円
- プラットフォーム:Steam、Switch、PS4
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:有
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:9時間~10時間
物語性 | ★★★★☆ |
ゲーム性 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★☆☆☆ |
コスパ | ★★★☆☆ |
美しさ | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- パズルが好きな人
- ファンタジーが好きな人
- co-opできるゲームを探してる人
- 型にはまらない考えができる人
- 前作に落胆してしまった人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
ベストセラーのTrineシリーズが2.5Dになって帰ってきた!悪夢の王子の影から世界を救うため、象徴的な3人の英雄とともに、幻想的なおとぎ話の世界へと冒険に出よう。
美麗パズルプラットフォーマーであるTrineシリーズの4作目。今作は、3Dへと挑戦した前作Trine 3から、過去作のように2.5Dへと回帰した。
前作で主だった欠点として挙げられた、ストーリーの短さ、スキルツリーの廃止、3DのシステムとTrineのシステムのかみ合わなさを、すべて克服し、従来のTrineの面白さを復活させたゲームである。
また、従来のTrineシリーズの例に従い、ストーリーは今作から始めても大丈夫な、オムニバス形式となっている。もちろんシリーズ作品をプレイしていれば楽しめる要素もある。

まずはストーリー。ストーリーは、いつもの3人組がトラブルに巻き込まれ、解決していくという点では同じである。しかし、過去作以上にストーリーに力が入れられており、過去作で感じた中だるみ感も、多少抑えられた。
ゲーム性は、再び2以前のような2.5Dパズルプラットフォーマー。しかし、2と比べても、様々な部分がボリュームアップしている。具体的には、
- 使用できるスキルの種類が増加
- パズルの種類が増加
- 戦闘がより楽しく
これらにより、初代→2にあった、似たようなパズルで飽きやすいという欠点がなくなり、シリーズプレイヤーでもしっかり楽しめるようになった。

上記は2と比較したものだが、3に存在したシステムも、一部継承されている。ワールドマップを使ってビジュアル的に移動経路を示す、収集アイテムの数をマップ上で確認→チェックポイントからスタート、アマデウスの箱召喚にかかわるシステム、ゾヤのロープにかかわるシステム、そういったものが継承されているので、3での失敗も、今作に生かされている。
少し残念な点は、ゾヤのロープについてと、コストパフォーマンスが若干低いことがあげられる。
ゾヤのロープは、2以前は木製のものだったらなんにでも使えていたが、今作は3のシステムを継承し、ひっかけられる場所(+アマデウスの箱)だけになって、少しだけ自由度が下がってしまった感じはある。しかし、むしろ2以前の方がなんでもできすぎていた感じはするので、これはこれでありだが。
コストパフォーマンスについては、割と値が張り(3,850円)、プレイ時間が10時間未満。これは一般的なゲームに比べれば十分ではあるが、2以前と比べてしまうと、少しばかり物足りなさを感じてしまう。冗長さがなくなった、といえばプラスではあるが。

総括して、Trineシリーズが初めての人でも、全部やってきた人でも、おすすめできるものである。今作は、ひとつのTrineシリーズの完成系と言えるのではないだろうか。
Trineシリーズ
Trine→Trine 2→Trine 3→Trine 4(今ココ)
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
まずはストーリーについて、基本的に前作よりはるかに良い。ちゃんと完結してるし、時間も短すぎない。しかし、シリーズファンとして、前作から今作までの物語がないので疑問がわかざるを得ない。特に、今作にTrineが出現しないのが気になった。Trineがあるからこそ、3人は運命を共にすることになったし、前作では、破壊してしまって、そのかけらを集めるという点で、シリーズのキーアイテムであった。しかし、今作では、Trineの英雄であることは言われるが、Trineの存在については言及されない。

ゲーム性については、新しいパズルが多く、スキルツリーも復活したし、かなり良い。特に、シリーズ初見の人には文句がないほどであろう。しかし、どうしても、2以前と比較して微妙なところがある。
まずスキルツリーについて、2以前は、プレイヤーが必要とするスキルに絞って、成長させていくことで、自由度が生まれた。しかし今作では、ストーリーが一定進むたびに、キーとなるスキルを覚えるシステムになった。それにより、例えば序盤から箱を3個召喚できるようにしていくといった戦略がとれず、開発が意図したような解き方になりがちになってしまう。それが、少しばかり自由度の低下を招いてしまっている。
次に、上記でも述べたゾヤのロープ。これもまた、開発が意図したような解き方を招いてしまう。少し慣れれば、アマデウスの箱と合わせることで、かなりの自由度が生まれるのだが、わざわざそれをするよりも普通に解いたほうが早かったりする。

戦闘については、バリエーションが増えたことで楽しくなり、シリーズ中でも1、2を争うほど楽しい。ゲーム中でも言われるが、骨ばかり倒すより、いろんな種類の生き物(正確には悪夢の影だが)を倒すほうが楽しい。
ゲーム中で言われるが、といったが他にもシリーズファンならニヤリとする言及もある。服装についての突っ込みもそうだし、前作の物語が途中から犬に食べられてしまっていて読めないところは、自虐的要素もあり面白かった。
色々といったが、総括として、前作の出来が出来だけに、今作は特によかった。このまま、更にシリーズ作品を進化させていってほしい。