小粒ゲーム紹介5:Forward to the Sky

台湾のゲーム開発スタジオ、Animu Gameによるゲーム「Forward to the sky」の紹介。

一言で:Forward to the Skyとは
かわいい姫とともに塔を登る3Dアクションアドベンチャー


概要

  • ジャンル:三人称視点3Dアクションアドベンチャー
  • 開発者:Animu Game
  • リリース日:2015年1月30日
  • 価格:通常時898、セール時305円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:1~2時間
物語性 ★★★☆☆
ゲーム性 ★★☆☆☆
難易度 ★★☆☆☆
コスパ ★☆☆☆☆
かわいさ ★★★★★

 

こんな人にお勧め

  • かわいいキャラクターが好きな人
  • 女の子が大きい剣を振るのが好きな人
  • 健気な女の子が頑張る話が好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

天空の塔のストーリーを解き明かそう! Forward to the Skyは第三者視点からプレイするアクション・アドベンチャーゲームです。天空の塔でクリスタルのかけらを集め、塔のストーリーをを解き明かしていこう。姫がクリスタルを全て集め、塔の最上階にたどり着くと全てが解き明かされます。

このゲームの特徴は、なによりも主人公がかわいい。それに尽きる。
見た目、冒険の動機、健気さ、どれをとってもまさに年相応の、少しやんちゃなお姫様。そんなお姫様の様々な言動に、少しほっこりするだろう。
また、少女が大きな武器を振る、というアンバランスさ。これは漫画等でたまに見かけられるものだが、そこには、自分だってこんな大きな武器使えるんだから!、という少女の背伸びを感じ取れる。そこがより健気さ、やんちゃさを強調させる。
また服装も、鎧と言うよりほとんどドレスである。実戦的に考えるとそれはどうなのか?と思うが、そんな野暮な突っ込みはしないでおこう。また、三人称視点という都合上、ゲームの大半が主人公の背中を見ることになる。その背中には大きなリボン。そこにオリジナリティがあり、見ていて飽きない。

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かわいい。それに尽きる。

ストーリーは優しく緩やかに進む、いかにも王道なストーリー。クリアまで短いながらも、うまくまとまっている。

ゲーム性については、あまり語ることは多くない。よくあるアクションアドベンチャーに少しパズルを足した程度。しかし、主人公のかわいさ、それさえあれば、ゲームをクリアする原動力になるだろう。

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3Dモデルだけでなく、会話ウィンドウの絵もかわいい。

と、ここまで長所を紹介してきたが、ゲームとしてみるとこのゲームは割と短所が多い
まず、ゲーム性。ここに期待して購入する人は少ないと思うが、かなりありきたりである。
戦闘部分については言うまでもなくありきたり。パズル部分については、独自性もあるのだが、そこまで目新しさは感じない。

コストパフォーマンスについて、このサイトで紹介している他の小粒ゲームに比べて、値段設定は高めである(898円)。その割に、本編は短く、また収集要素も少なめ。本編だけなら1時間前後、収集要素を集めても2時間もかからない。ここはかなりの痛手。

操作性については、可もなく不可もなく、といったあたり。特別良いわけでもなければ特別悪いわけでもない。

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ガイコツの敵と戦っている様子。敵はほとんどこいつらだけ。

総括して、とにかくかわいさしか取り柄がない、といった感じである。しかし、このスタジオは非常に小規模であることを考えると、キャラクター造形や、3Dモデリングについては、すごいという他ない。また、このスタジオが出している他のゲームも、こういったアニメ調の絵柄が特徴である。これは、日本文化が好きだからこそできる芸当であろう。

フルプライスでは若干高いという印象を受けた方は、セールを待って購入してみるのもいいだろう。もちろん、今すぐにでもかわいい姫様と一緒に冒険がしたい!という人は、フルプライス分の価値はあるだろう。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
ストーリーについては、道中のやり取りからしてかわいいし、納得の感動といったところか。しかしそれだけに、短さが残念に感じてしまう
また、クリスタルを集めないと、ストーリーの全貌が明らかにならない、というのは、まあこの程度の難易度ならいいかと思う。もし難易度が高かったら、かわいさに集中できなくなってしまい、ストーリーに夢中になれず、クリスタルを集めるのをあきらめてしまいがちになるからである。
塔を登る、という形にはなっているが、実際には横方向と、少し縦に広がるステージを進んでいき、気球に乗って、次のステージへ、という形式上、塔へ上っている感が薄い。時間の経過は背景の変化でわかるが、その背景に、高度と比較できるような建造物といった何かがあればもっと登っている感じが出るのだが。

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背景に月とオーロラ。あとは高度がわかれば…。

パズルについてはありきたり、と言ったが、ステージごとに新たなパズルが出てきて飽きさせない、という点では良い。特にこのゲームは、新たなスキルを覚えるわけでもないので、そういった変化がついているのは非常に良い。
特に、巨大な岩を転がすパズルは、主人公の身長に対してでかすぎる、という点が面白かった。そういう玉乗りパズルは結構あるものの、大体サイズ感は操作しているキャラに対して、1.5~2倍くらいが妥当だろう。あまり詳しくは知らないが、たぶん物理学的にもそれくらいのサイズが転がしやすいのではないだろうか。それをあえて、3倍以上のサイズにすることで、ある種主人公の可愛さの強調になっているのではないだろうか。知らないけど。

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いわゆるレーザーパズルとかミラーパズルみたいなもの。

色々と言ってきたが、とにかくかわいい、その一点だけで、十分買った価値はあると思う。