特別企画:(番外編)Europa Universalis IV 基礎の基礎 植民編

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②がまだの人はこちらから。

③がまだの人はこちらから。

④がまだの人はこちらから。

その先がまだの人はこちらから。

さて、前回から間が空いたが、今回は「植民」について紹介していく。
この記事は、オスマンでの国家運営が問題なくできる人に向けたものであるため、ある程度やり方が分かっている前提で進める。そのため、重要な「植民」部分を除いた部分に関しては、簡潔な説明のみ載せる。
また、若干詳しい部分も紹介するため少々難しくなっているが、わからない部分はわからないなりに「そんな感じ」というように認識してもらえればと思う。

本編

大前提:世界の区分けについて

まず、植民について知るには、前提として「世界の区分け」を知っておかなければならない
ただし、あくまで本記事は「基礎の基礎」であるため、最低限記す。具体的に知りたければ、Wikiが詳しい。

まず、世界は「新世界」と「旧世界」に分けられる。これは現実の区分同様、「新世界」は南北アメリカ大陸とオーストラリア大陸であり、「旧世界」はそれ以外である
さらにその区分けの中には「亜大陸」が存在する。これは現実の区分と若干異なるが、ヨーロッパの場合は「西ヨーロッパ亜大陸」と「東ヨーロッパ亜大陸」に分けられる

この区分けは後々重要になるため、ひとまず覚えておこう。

国家選択と初動

国家選択・ミッション確認

国家は「ポルトガル」がおすすめ。ゲーム開始年は1444年11月11日一択。

portugal

主な理由として、①安定した外交関係②植民に集中できる③最初から探検家がいる④植民スピードが速いなどがある。
なお、今回は植民に集中するためポルトガルを選んだが、実際の楽しさ的な意味合いではカスティーリャがおすすめである。
コラム:なぜカスティーリャが楽しいのか

ポルトガルはまず軍隊が弱い。そのうえ、ミッションでモロッコ方面へ拡張するのはともかく、カスティーリャ方面への拡張は非常に大変である。
対してカスティーリャは、イベリアウェディングでアラゴンを同君連合下にでき、またミッションでナポリやポルトガルなども同君連合下にできるし、更には非常に多くの州に請求権が付く。植民も戦争も両方楽しめるため、最低限植民を覚えたらカスティーリャプレイをおすすめしたい。

ポルトガルは最初からイングランドと同盟を結んでいるが、より安定化させるためにカスティーリャと同盟を結ぼう。あとは後々のことを考えて教皇領と同盟を結んでおくのも良いが、お好きなように。

それではミッションツリーを見よう。

mission

4つとも固有のツリーであり、また下の方にはさらに別のツリーも存在するなど、非常に楽しいミッションツリーとなっている。
ただし、「カスティーリャへの介入」と「ルシタニア帝国」のミッションについては、カスティーリャを倒す必要が出てくる。なかなか難易度が高いし、また今回は植民に集中するため、このミッションは無視してもらいたい。もし進めたければ、初手カスティーリャ同盟はしないように。
また、「競争における優位」の方は、モロッコとの戦争が必要となるが、そこまで難しくないため、やりたければ進めてみても良いだろう。
コラム:いつモロッコと戦うか

早期にモロッコと戦うのはあまり良くない。相手は3か国も属国を従えているからだ。狙い目は属国併合後かつ同盟が少ないときであり、カスティーリャを呼び出せば勝てる。カスティーリャもミッションで北アフリカに請求権が付くので、土地を約束すれば参戦してくれる。
ただし請求権が付く州がこちらと被るため、ちゃんと州を確保できるようには気を付けておきたい。

そして特に重要となるミッションが「ボジャドール岬を越えて」である。このミッションツリーだけ非常に長いため、これを達成するのがポルトガルの目標となる。
達成条件は「植民者が1人以上いる」であるのだが、この条件を満たすには少なくとも統治技術を5まで上げないといけないため、しばらく無視しよう。

さて、ミッションを確認したら最初の準備を始めよう。

コラム:百年戦争

「百年戦争」は「イングランドがフランスに対して」仕掛ける戦争であるため、同盟を結んでいるもののこちら側が巻き込まれることはまずない。
ではイングランドでプレイする場合どうなるか。「メーヌの降伏」イベントで開戦を選んだ場合、まず同盟国を呼び出すことは不可能であり、ボコボコにやられて負ける。いろんなものを駆使して戦争に勝利するか、はじめからメーヌを手放しておいてこのイベントを発生させないかをすれば、念願のフランス王位の獲得もできるかもしれない。

初動

さて、基本的な初動については省かせてもらうが、今回は「探検家を探検に出す」ことも必要となる。バークがいくつかあると思うので、ユニットを分離させて3隻のバークを作成しよう。そうしたら、「指揮官」を選択する画面へ移動しよう。

ships

この画面では、普通の「提督」とは異なり、「探検家」がすでに雇用されている。新規で雇用する場合については後述するが、ひとまずこの探検家を選ぼう。

コラム:船の数

探検家は「3隻以上の大型船or小型船」でないと配置ができないようになっている。そして最適な配置は「3隻の小型船」である。
なぜなら、まず大型船は戦争で使うものだし、あまり大量に生産したくない一方、小型船はコストが低いためである。また3隻あれば少なくとも普通の探検の範囲内では全く問題ない。

explore

次にミッションから「探検」を選ぶと上記画像のようになる。現在は「西アフリカ海」が探検可能であるため、まずは海の方に送ろう。先に海岸の方に送ると二度手間になる。
この探検可能な場所については後々増えていくこととなるため、外交技術が進んだ時やアイデアを進めた時には、新規に探検ができないか確認しよう。なお、「地球周航」については、慣れるまではやらない方がいい。
では、初動が終わったら進めよう。
コラム:地球周航

歴史上ではマゼラン艦隊が人類史上初の地球周航をしたことで有名だろう。このゲームでは、達成すると威信+100と海軍伝統+40がもらえる。正直微妙感はあるが、やれるならやっておいて損はない。
しかしながら、「地球周航する途上で損耗を受けすぎて艦隊が消失してしまう」可能性がある。これは「供給限界」が関わってくるものであるため、このシステムをよく理解できるまではやらない方がいい。

探検の完了

探検が完了すると通知が表示され、探検に出した艦隊は最寄りの港に戻ってくる。

complete

この時点でマップを縮小すると、「どこが探検されたか」が分かるようになっている。確認したら、再び探検家を探検に出そう。探検家の場所が分からなければ、バナー通知か、右側の「海軍」から探検家をクリックすることでその場所へ行ける。

次のセクションは、統治技術を5まで進めてアンロックされるアイデアを利用するため、そこまで進めよう。

アイデアグループ選択と原住民政策

アイデアグループ選択

アイデアがアンロックされたら、さっそく「植民者」が使えるようになるアイデアグループを選ぼう。最初は「探検アイデア」がおすすめ
探検アイデアは外交点/DIPで進むアイデアで、1つ目は「探検家と征服者のアンロック」、2つ目は「植民者1人獲得」である。多少外交技術を止めても2つ目まで取得しよう

なお、もし統治技術7まで進んで新たなアイデアを取得できるようになったら、「拡張アイデア」がおすすめ。統治点/ADMで進むアイデアで、1つ目の時点で「植民者1人獲得」であり、より早く植民を進められるようになる。

コラム:最速植民者獲得

普通に外交技術を進めている場合、精々探検アイデアは1つしか取得できないだろう。しかし、2つのアイデアをまとめて取得できるように外交点/DIPをためておけば、素早く植民ができる。
また、初手で拡張アイデアを取得すると、外交技術を進めつつ素早く植民ができる。こうすることで、植民範囲を早期に伸ばせる。ただし、忘れずに探検アイデアを取得しないと、探検家や征服者が雇用できないので注意。

植民地政策

植民者を獲得すると、新たなバナー通知が現れる。ここをクリックするか「安定度と拡張」を開くと、「拡張」のところの3つのボタンが押せるようになっている。

policies

これは「植民地政策」と呼ばれるものである。3つそれぞれの特徴として、
  1. 共存政策:原住民が反乱を起こさない。(植民以外の時も)
  2. 交易政策:原住民が反乱を起こす確率が半分になり、また交易品生産量が増加する。
  3. 抑圧政策:最速で植民できる。

反乱などについては具体的には後述するが、あまり戦争をしないポルトガルなら3.がおすすめ

コラム:より具体的な比較

1.については、戦争で忙しい国家などでは非常にありがたい。また、植民以外の、後述する征服者による探索の際にも原住民が発生しないため、最低限のユニットで探索ができる。しかしながら植民速度の遅さから出遅れがちになるため、多少手間ではあるが2.か3.を選びたいところ。
2.については、まず反乱確率半分はあまり意味がない。しかし、交易品生産量増加によって長期的な利益という意味では一番強い。使うシーンとして、探検アイデアと拡張アイデアコンプリートによる政策と合わせて反乱確率を0にする運用方法と、フランスならナショナルアイデア/NIと合わせることで反乱確率を0にする運用方法がある。
3.については、単純に素早く植民できるため、短期的な利益では一番強い。ただし反乱対策は必須となるため、特に遠い場所の植民は面倒になる。

旧世界への植民

植民の前に

いよいよ植民の開始である。ただし、最初から好きな場所に植民できるわけではない「その場所を発見している」ことと「植民範囲内である」ことが必要になる。
前者については特に問題はないだろうが、後者については重要な要素となってくる。再び「安定度と拡張」のところを見てもらいたい。

policies

ここで「拡張」とあるところの下に「160」という数字がある。これが「植民範囲」と呼ばれるもので、この範囲内にある場所でないと植民はできない。この範囲を伸ばす手段はいろいろあるが、主な手段は「外交技術」である。特に外交技術7になると、植民範囲が275と大幅に広がるため、オスマンだとあまり重要でなかった技術も重要になってくる。

コラム:その他の方法で植民範囲を伸ばす

特にイングランドにおいては、グリーンランドへの植民が最初になると思うが、これがなかなかに遠い。ノルウェーからアイスランドを奪うことも考えられるが、これもなかなか手間である。
そういった場合には、探検アイデアを進めたり、ナビゲーターの顧問を雇用したりで植民範囲を伸ばせる。こういったものを活用して少しでも早く植民地を確保したい。

しかし、単純に数字だとわかりづらいと思う。そのため実際には、「州をクリックして植民可能かどうかで判断する」ことが主になる

cancolonize

例えば、カナリア諸島西部の「テネリフェ」をクリックすると、このような画面が表示される。これを見ると「送る」というボタンが押せるようになっているのが分かる。

cantcolonize

ではマリの南にあるベアファダはどうかというと、ここは「送る」というボタンが押せないようになっている。基本的にはこれで判断することが主となる。また、具体的に数値を知りたければマウスカーソルを合わせることで分かるようになっている。

どこへ植民するか

植民ができる場所は、上の画像の様に、「どこの国にも支配されておらず、かつ荒れ地などではない」場所である。加えて内陸州の場合は自国州と隣接している必要がある
しかし、植民できる場所は山ほどあり、「どこから植民するか」が迷いどころになるだろう。ミッションに沿って進めるにしても、候補地は3エリア(ブラジル・西アフリカ・カリブ海)もある。その際に参考にするのが「交易ノード」である。

nodes

ポルトガルの交易首都があるのは「セビリアノード」である。そこへと流入してくるのは「チュニスノード」「サフィノード」「象牙海岸ノード」「カリブノード(画面外)」である。これを考えると、まずブラジルは除外となる。そのうえで、「カリブノード」の方は植民範囲外であるため、「象牙海岸ノード」に植民することとなる。

ここからさらに交易中心地/CoTがある場所を狙うことになるのだが、残念ながら植民範囲内にはない。そのため、今回は「最大限植民範囲を活かす」という意味でも、ジョロフの西にある島「カーボベルデ」を選ぶ

コラム:カーボベルデ(Cabo Verde)共和国

現在は独立した国家であるカーボベルデ共和国は、もともとポルトガルの植民地であった。「カーボベルデ」はポルトガル語で、一昔前は英語で「ケープヴェルデ」と呼ばれていた。意味は「緑の岬」である。
ゲームの戦略的にも有用な地であり、実際の歴史をなぞるという意味でもぜひともここに植民したい。

植民開始~植民後

それではさっそく植民を開始していこう。まずは「カーボベルデ」を選び、「送る」をクリックする。原住民は0で反乱は発生しないため気にしなくても良い。

植民者がたどり着くまで時間がかかるが、たどり着き次第カーボベルデが自国領と同じ色になる。この時点では植民が完了しておらず、このまま時間が経過することで植民が進んでいく
なお、植民中は結構ダカットがかかり、借金もしまくると思うが気にしなくても良い。ある程度象牙海岸ノードを抑えるころには余裕でプラスになる。

植民中は画面右側にある「植民地」の数字が増えていく。これが1,000になることで晴れて植民地が成立することとなる。

コラム:同時進行で植民

実は植民者到達後、別の場所へと植民者を移動させても植民は進むようになっている。
ただしスピードは落ちる上、経済的負担も大きくなる。よほど他の国に取られたくない場合か、あるいは経済的にかなり余裕があるならやってみても良いかもしれない。

なお、獲得した土地はステート化も可能であるが、こんな辺鄙な土地をステート化しても大した収入は見込めない。そこで活躍するのが「交易会社」である。
ステート化はせずに、獲得した州をクリックしてみよう。

company

ここの「自治率」の下の方に、緑のマークがついたボタンがある。ここをクリックすることで、この州を「交易会社」に割り当てられる。この交易会社の大きな特徴として、
  1. 自治率が交易力へ与える影響を無視
  2. 自治率が生産収入へ与える影響を半減
  3. 州の交易力が2倍に
  4. 改宗不可能

といった点がある(他にもあるが省略)。つまり、「交易が大幅に強化されたテリトリー」というように認識してもらえればよい。基本的に旧世界の植民地は交易会社に割り当てよう

ただし、交易会社は「自国の首都と異なる亜大陸に属する州」にしか設置できないため、特にアフリカやオセアニアの国家でプレイするときは注意が必要となる。

building

ちなみに、交易会社に割り当てたのちにテリトリーの画面を見ると、下の方に「交易会社投資」というのが追加される。これに投資することで、更に経済や軍備を増強できる。
コラム:交易会社

歴史上有名なのは「イギリス東インド会社」であろう。また、日本では出島を通じてオランダ東インド会社などと関係があったのも有名である。
ポルトガルではミッションを進めると、現実同様インドのゴアを獲得できる。ここを起点に拡張すれば、インドの莫大な富を引っ張ってくることも不可能ではないが、遠隔地なうえ軍事力に差があるため結構難しい。用意周到に準備してから拡張したい。

更なる植民&反乱

さて、ここからはとりあえず象牙海岸ノードの交易中心地/CoTを全部確保するように植民をしていきたいが、ここから問題になってくるのが「原住民の反乱」である。

植民中は確率で反乱が起きる反乱のユニット数は、植民するときに「原住民」と書いてあるところの数字の分である。

uprising

反乱が起きると、このようなユニットが発生し、植民している州を包囲するこの包囲が完了すると、植民の進行度が後退し、もし0以下になると植民が中断されてしまう。
これを防ぐためには当然ながら陸軍を配備する必要があるのだが、実は原住民のユニットは非常に弱い。そのため、原住民の半分程度の陸軍を配備しておけばまず問題なく倒せる
注意点として、陸軍を輸送するときに、輸送船だけだと損耗によって消失する可能性がある(詳しくは省略)ため、最低限小型船を数隻同伴させよう。
なお、どこの国にも支配されていない土地を陸軍が通過するときも確率で原住民が発生し襲い掛かってくるので注意。

ある程度植民が進んだら商人の配置を忘れずに。ちなみにノードにおける交易力が50%以上になると商人が追加で1人もらえるため、増えるたびに忘れずに配置しよう。

コラム:パラドゲーあるある

歴史などで原住民の弾圧などを取り扱う時、ほとんどの人は「残酷なことを」などと思うかもしれない。しかしこのゲームにおいてそのようなことを考えることはごく少数だろう。
こういったことはRedditなどではパラドゲーあるあるとして有名で、特にCK3においては「後継者が無能だから、牢獄に閉じ込め拷問し衰弱死させる」といったように、とんでもなく悪いこともプレイヤーは平気でしてしまう。パラドゲーをやると悪政を敷いた人物たちの気持ちが少しわかるかもしれない。

新世界への植民

大きな違い

新世界への植民は、旧世界への植民とはまた異なる大きな目的が生まれる。それは「植民地国家の成立」である。
旧世界への植民は、いくら植民しても自国領であるのだが、新世界は「植民地リージョンに属する州を5つ以上獲得すると植民地国家が成立する」という大きな違いがある。では具体的に見ていこう。

「植民地国家」とは

まず、「植民地国家」の大きな特徴を挙げる。

  1. 1つ目のアイデアが「拡張」で固定される。
  2. 陸続きの場所であれば勝手に植民をしてくれる。
  3. 宗主国の戦争に自動参戦する。
  4. 外交枠に計上されない。
  5. 他の植民地リージョンに首都を置く国家に対して、自ら戦争を仕掛けられる。
  6. もし戦争を仕掛けた相手が植民地国家の場合、宗主国の介入を招かずに戦争ができる(和平の強制などはできるが)。
  7. 交易力の50%が宗主国に送られる。
  8. 関税が設定され、収入の一部が宗主国に送られる。
  9. 10州以上領有した時、宗主国が様々なボーナスを獲得する。

このように、植民地国家を成立させるだけで植民のスピードが上がるし、戦争も楽になるし、いろいろなボーナスによって収入が大幅に改善するし、何より外交枠を使わないのが非常に大きい。とにかく多くの植民地国家を成立させるよう意識しよう。

注意点として、上記6.は相手の国家にも適用される。特に植民地国家成立直後は陸軍が0のため宣戦布告されやすい。しっかり守ってあげよう。
また独立欲求/LDは当然ながらあるため、下手すると独立される可能性があるのも注意

コラム:現地国家でプレイする場合

現地国家が植民地国家に宣戦布告する場合、上述したように宗主国の介入を招かずに戦争できる。
そのうえ、植民地国家はそこまで大規模な陸軍を持たないため、植民地国家が拡大し次第叩くことで、植民者を節約しながら容易に拡大ができる。
もし宗主国が「和平の強制」をしてきた場合にはアンラッキーと思って素直に従おう。多少拡大が遅れてもそこまで影響は大きくない。

ブラジルへの植民

それでは植民を始めよう。場所についてだが、カリブノードへ植民をすると、セビリアノードへと流入させることもできなくはないが、少しばかり遠い。ブラジルについては、直接セビリアノードに繋がっていないが、象牙海岸ノードに繋がっており、間接的にセビリアノードへと繋がっているようなものであるため十分有用である。ということでブラジルへと植民しよう。

region

マップモードから植民地リージョンを選ぶとこのような画面になる。この「ブラジル植民地」にあたる部分に、5州植民地を成立させることを目標とする。
なお、この画面を開かなくても、州の画面でどこの植民地リージョンに属しているかが分かる

minority

新世界への植民の際、このような画面が開くが、基本的に「植民者を送る」の方を選べばよい。「マイノリティを追放する」は基本使わないだろう。
なお、旧世界への植民との違いとして、交易会社に割り当てることが不可能となっている。そういった事情に加え、後々植民地国家が成立した際、コア化していない州はコア化していない状態で渡される=収入が残念な状態で始まることとなってしまうため、できるだけステート化→コア化しておこう
コラム:マイノリティの追放

要は「国内の主要文化でない文化」あるいは「国教でない宗教」であるマイノリティを追放するものである。そのため、これをすると追放先の州が該当する文化/宗教に変わる。
これをすると、追放元の開発度/DEVが下がり、追放先の州の開発度/DEVがそれに比例して増加する。一応、開発度/DEVの低下による文化転向や改宗の速度は上がるものの、有用性は低い。
なお、少し前までは「外交点/DIPを消費し、追放元の文化や宗教が国のものと同じになる」というものだった。こちらもこちらで微妙。上級者になれば使いこなせるのかもしれないが、少なくとも今まで一度も使ったことはない。

征服者による七都市の捜索

さて、植民をしている間にやることとして、「征服者による七都市の捜索」がある。征服者は陸における探検家みたいなもので、設定すると勝手に新世界を探索してくれて便利。しかも(プラスもマイナスも)イベントが発生するため、ちょっとした稼ぎにもなる。
ということで、さっそく征服者を雇用しよう。

まずは探検家と同様、陸軍を用意する。上述したように、探索中は原住民の攻撃に遭うため、やられないためにも3k程度の歩兵を用意しよう

conquest

指揮官を選ぶ画面で征服者を雇用する。雇用したら、新世界のどこでもいいので船に乗せて連れて行こう

cibola

たどり着いたら、「七都市を捜索する」を押すと、あとは勝手に動いてくれる。征服者が死ぬか陸軍が全滅する以外はこのまま放置でOK。あとは勝手にイベントなどが起きる。
コラム:コンキスタドール

新世界の伝説として有名なのは「エル・ドラード」や「若返りの泉」などがあり、この「黄金の七都市」もその一つ。
特にスペインのコンキスタドールによる新世界の探索は有名で、エルナン・コルテスやフランシスコ・ピサロの名を聞いたことがある人も多いだろう。そしてこのコンキスタドールを題材としたゲームとして「Expeditions: Conquistador」がある。コンキスタドールの探索がいかに過酷で、また原住民に対して無慈悲なものだったのかがよくわかるゲームとなっている。

植民地国家の成立

一気に飛ばしたが、5州植民地を成立させることで晴れて植民地国家が成立する。なお、植民に限らず、現地の国家から土地を奪うことでも達成できるが、今回はいろいろと面倒だからわかりやすさのためにすべて植民した。

brazil

まず、5州獲得が完了した後1日経つと、このような「トリデシリャス条約」と「新たな植民地国家!」の通知が表示され、植民地国家が成立する

「トリデシリャス条約」はカトリック国家で、教皇領との関係が+50以上かつその植民地リージョン初の植民地国家を成立させた際に発生するものである。
これが発生すると、発生させた国はその植民地リージョンにおける植民の際に人口増加+10のボーナスを得るうえ、他のカトリック国家がその植民地リージョンに植民しようとした際にペナルティがかかるものとなっている。
基本的に植民はカトリック国家がやるため、いかに素早く植民地国家を作るかがカギとなってくる。

コラム:トリデシリャス条約

現実において、ポルトガルとスペインの新世界への植民が加速するにつれて発生した領土問題を解決するものがこの条約である。
カトリック国家のみに適用されるものであるため、当然ながら国教会化したイングランドやプロテスタント化した国はペナルティを無視して植民ができる。
さらに言えば、ペナルティも(教皇との関係などを無視するのであれば)人口増加-20を除いてさほど大きくない。そのため、植民が出遅れがちになるフランスなどでは強引に植民するのも手。

さて、それでは肝心要の「新たな植民地国家!」について。ここでは植民地タイプを3つから選ぶことができる。この植民地タイプは、「即座に植民地にかかる補正」と「植民地国家が10州以上領有している時に発生するボーナス」がそれぞれ異なってくる。簡潔に3つの違いを書くと

  1. 直轄植民地:陸軍の増強及び収入の改善
  2. 私企業:海軍の増強及び収入の改善
  3. 自治植民地:植民の強化(ただし独立欲求/LD+25%

とりあえず土地を多く確保したいので、「自治植民地」を選ぶとよい。ある程度拡大すると独立欲求/LDが気になってくるが、1,000ダカットを支払うことで別のタイプに変更できるため、その時々に応じて変えていこう。

コラム:カリブ海への植民

カリブ海にも当然ながら植民地国家を成立させられるのだが、この時に限って自治植民地はお勧めできない。上述したように、陸続きの場所でしか植民してくれない以上、島が多いカリブ海ではこちらで植民をしてあげないといけないからだ。
その都合上、カリブ海の島々にはいろんな国が植民してきやすい。少なくとも交易中心地/CoTを抑えられるようには立ち回っておきたい。

colonialnation

植民地国家成立後、もし陸軍を置いていれば一時的に放浪軍になるが、すぐに普通に戻るため安心してもらいたい。
以後、植民地国家との交渉は、基本的に「属国」タブで進めていくこととなる

なお、この後ブラジルの植民地リージョンに新たに植民した場合、植民地完成後即座に植民地国家に渡される。特に島など植民地国家が植民できない場所にはこちらが植民をしてあげよう

コラム:非常に面倒な現地国家

割合最近になって追加された要素で、「部族の土地」という要素があるのだが、このせいで非常に植民が面倒になった。
上記画像を見てもらうと、大きく「ポティグアラ」とあって、それを囲うように若干薄いが緑の線が見えるかと思う。これが「部族の土地」と呼ばれるもので、以前であれば領土を奪うだけで良かったものの、現在はこの土地に対する講和条件が増えたうえ、移住しまくる現地国家を追いかけて戦争をしないといけなくなった。
これのせいで植民地国家が頻繁に現地国家に宣戦布告される状況が生み出されてしまって非常に面倒くさくなった。

「基礎の基礎」シリーズ

最後に

以上で「基礎の基礎」シリーズは終了となる。

これでもまだまだ紹介していない要素は多い。だが、れだけの知識があれば、少なくとも大体の大国でのプレイは楽しめるだろう

ある程度本作を遊んだら、ぜひとも他のパラドゲーも遊んでみてもらいたい。人によって合う合わないはあるかもしれないが、今作をプレイしたことによって、比較的簡単にシステムの理解などができることだろう。
また、パラドゲーをプレイしたあとに他のストラテジーゲームをプレイしてみるとまた違った面白さを感じられるだろう。

忙しくてなかなかパラドゲーをプレイできない現状ではあるが、本記事作成のために少しばかりプレイしたらまたパラドゲーをプレイしたくなってきたので、時間を見つけながらプレイし、また新たな気づきがあれば記事の更新などもしていこうと思う。