小粒ゲーム紹介24:Please, Don’t Touch Anything

ロシアのゲーム開発スタジオ、Four Quartersによるゲーム「Please, Don’t Touch Anything」の紹介。

一言で:Please, Don’t Touch Anythingとは
何も触ってはいけないパズルゲーム

Please, Don’t Touch Anythingシリーズ

Please, Don’t Touch Anything(今ココ)→Please, Don’t Touch Anything 3D


概要

  • ジャンル:パズル
  • 開発者:Four Quarters
  • リリース日:2015年3月26日
  • 価格:通常時498、セール時249円、Google Play540円、App Store610円
  • プラットフォーム:SteamGoogle PlayApp Store
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用不可
  • プレイ時間:2~3時間
物語性 ★☆☆☆☆
ゲーム性 ★★★★☆
難易度 ★★★★★
コスパ ★★★★☆
コメディ ★★★★★

 

こんな人にお勧め

  • すぐにEDにたどり着きたい人
  • 脱出ゲームが好きな人
  • やってはいけないことをやってしまう人
  • 映画が好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

お風呂の故障、スクリュードライバー、そして核爆発のゲーム。

このゲームのタイトルは、翻訳すると「お願いだから何も触らないで」。そう、その通り。何も触らなければいい

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何も触ってはいけない。

そうすれば、ゲームクリアだ。以上で紹介を終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボタンを押してしまった。

人間というのは「やってはダメ」ということをやってしまいがちである。目の前には謎の機械。押してくださいと言わんばかりの大きな赤いボタン。それはもちろん押したくなるだろう。現実と違ってこれはゲーム。押したからって大惨事にはならないだろう。そして押したところから、このゲームの本番である。

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赤いボタンを押してしまった。そしたら機械に変化が。

ボタンを押すと、機械に様々なボタン等が出てくる。それをあれやこれやしていくと、リスタート以外の操作を受け付けなくなる。こうなればEDに到達したということだ。つまり、これらのEDをすべて見ることがこのゲームの目的である。
最初は攻略サイト等を見ずにプレイしていき、詰んでしまったら見るくらいがいい。完全に攻略を見ずに、全ED回収はかなりの難易度になる。一応、すべての可能性をしらみつぶしに試していき、そこそこ難解な謎を解けば全EDは到達可能なのだが、結構、間違えて操作して別EDに到達することがあったりするので、ほどほどに。

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EDの1つ。UFOがやってくる。同時に機械の後ろに絵が追加される。

そしてこのゲームの面白いところが、EDがどれもこれも展開の唐突さに笑えるという点である。実際にプレイして確かめてほしいが、パロディネタや、某秘密結社ネタなどなんでもござれである。
なお、ストーリーはあるがないようなものである。そこまで意識しなくてもいい。

ちなみに、これを3D化した「Please, Don’t Touch Anything 3D」もある。そちらはなんとVR対応している。それについてはまた別の記事で。

Please, Don’t Touch Anythingシリーズ

Please, Don’t Touch Anything(今ココ)→Please, Don’t Touch Anything 3D


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
攻略方法は、他サイト様に譲り、まずは1つのパズルゲームとしてみた時、たった一画面ながらに、かなり多くの情報が詰め込んであり、完成度は高い
最近スマホアプリ等でも増えている、いわゆる「一画面脱出ゲーム」。そういったものは基本的に、複数のステージがあるもの。しかしこれは、ステージというカウントですれば1つしかない。基本的に、PCゲームでそういった制約を設けるようなゲームはなかなか少ない。その中で、プレイヤーに必要な情報をすべて与え、簡単なものから難しいものまで、すべてちゃんと理屈で解けるようになっている。そこに運や勘は存在しない。不条理な謎解きも(基本)存在しない。

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すべての始まり。

と、このようにまじめに解説したが、そんなことよりもネタの方がメイン。元ネタを知ってると笑えるネタ群、かと思いきや、いきなりボス戦が始まったり、イルミナティだったり、急にアプリが終了したりとコメディ性は非常に高い。
これらは、どれもある種の悪ふざけではあるのだが、それほど人の気分を害するものではない。よく、風刺や皮肉が効いていていて面白いゲームも存在するのだが、そういったゲームは一部の人間(特に風刺された側)の気分を害してしまったりして、ストアページから削除されるのも珍しくはない。その点で言えば、このゲームは削除される心配はないだろう。

しかし、そうしたネタ性がありながら、決して一発ネタではなく、実は結構やり込める。実績の一部がかなりの難易度になっている&ゲームのすべてを覚える必要があるからだ。
それに繰り返しプレイすると新たな発見もある。2周程度は遊んでみても良いのではないだろうか。

 

なお、真EDに深い意味はない…と思われる。こんな巨大なコーヒーマシンがあるか(実はこの機械、無限にコーヒーが出てくるという謎の技術。どっちにしろすべてのED見た後にこれがコーヒーマシンであることは信じられないが。)