特別企画:(番外編)Europa Universalis IV 基礎の基礎③

①がまだの人はこちらから。

②がまだの人はこちらから。

ついに時間を動かすときが来た。動かし始めると様々な出来事が起こり始めるが、焦らずに、一時停止を活用しながら進めていこう

本編

更なる外交、戦争準備

さて、長かった下準備も終わり、ついに時間を進めることになる。

覚えておいてほしいのは、このゲームは4世紀にもわたるゲームである。そのため、1日2日単位で操作する必要はほぼなく、また焦る必要もないため、気楽にプレイしよう

右上の赤いボタンで進められるが、いちいちマウスカーソルを持っていくのは面倒なので、スペースバーを使おう。また、ゲームスピードを5段階で調整できるが、最低でも3以上のスピード(というより戦時中以外は5でいいし、余裕のある戦争なら5のままでもいいくらいだが)でプレイしよう。1とか2で進めるほど厳密な操作はそこまで求められない。なお、テンキーがあれば「+」「-」で簡単に調整できる。

コラム:ゲームスピードについて
どのパラドゲーでも、大体の場合半分より上のゲームスピードでいい。1や2を使うのは、1日が非常に重要な弱小国を使う場合と、1日単位の操作が求められる特殊な上陸作戦を使う場合くらいである。
なお、スペックによっては最高速にしても結構遅かったりする。特に大規模な戦争が起きているときはハイスペックPCでもまあまあ遅くなる。

ここからは状況によって変わるため、「実際にこちらがやった操作」の順番で紹介する。

ランダムに発生するイベントなど

austria

イベントなどにも種類があるが、まずはよく見かけるこういうタイプの通知。これは「〇〇が発生した」というもので、選択などは特にない。左側のボタンを押すと出来事が起こった場所に移動できる。読んだらOKボタンを押そう。

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上部に旗が表示されるタイプのもの。重要な通知が多い

event

選択肢があるタイプのもの。これは1つしかないが、大体の場合複数選択肢がある。議題を選ぶ場面もこんな感じのが出たと思う。

他にも、神聖ローマ帝国に関連したものなどの特殊な通知も来るが、自分が介入する必要がないものは無視でいい。

コラム:神聖ローマ帝国

神聖ローマ帝国/Holy Roman Empire(HRE)に属する国家には慣れるまで関わらない方がいい。
マップモードに「帝国」マップがあり、これを見るとわかるが、現在ドイツがあるところに多数ある国はほぼすべてHREに属している。「ちっさい国だから余裕」と思って攻め込むと痛い目を見る。
余談だが、HREに関する有名な言葉で、フランスの哲学者「ヴォルテール」の「神聖でもなければ、ローマ的でもなく、ましてや帝国ですらない。」というものがある。この言葉が示すように、HREはいろいろとネタの宝庫で、ニコニコ大百科にとてつもない文章量のページが作られている。読んでみるとHREの歴史がよくわかるかもしれない。

更なる外交

さて、外交官の手が空き次第、今度はラマザンと同盟を結ぼう。そして、ライバルに対しての外交を展開しよう。なお、外交官を一度派遣した国は、1か月経つまでもう一回外交官を派遣することはできないので注意。

mamuluk

「関係行動」からライバルの1人を「侮辱」しよう。上記画像の様に「我々は戦力投射を5.00得ます」と表示されていればOK。逆に、停戦中の相手を侮辱するなどは戦力投射/PPが稼げないし、だれかライバルのうち1人を侮辱したら他は侮辱しても意味がないので注意。

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今度はライバルに禁輸を発布する。これはそもそも停戦中の相手にはできないので、できる範囲で禁輸を発布しよう。

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この画面で、上部に「ラマザンからの王室間の婚姻の提案」がある。王室間の婚姻はイスラム教ならイスラム教の国同士で結べるもので、よりお互いの関係性を高めることができる。同盟を結んだイスラム教国とは婚姻を結ぼう。今回は相手から提案があったが、こちらからも外交で「王室行動」から婚姻を持ちかけられるので、外交官に余裕があったら持ちかけよう。

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属国化をするには、関係を+190以上にする必要がある。上記画像の上部、「+84 +85」と書いてある部分がそれである。「関係行動」から関係を改善しよう。なお、属国化を受け入れるかどうかは「影響行動」の「属国化の提案」から見れるが、ここに「-1000」(=中核州を保持)と書かれていればまず属国にならない
ドゥルカディルは、最初は属国化を拒否するような関係性になっているが、関係が+190になるころには属国化を承諾してくれる。

コラム:独立保障の活用

独立保障については説明したが、同盟したドゥルカディル相手に独立保障することで、関係性が速やかに改善される。他にも補助金を与えたり、贈り物を送ったり、列強として影響を与えたり、中核州を与えたりなどで、強引に属国化することもできる。

さて、②の最後で「最後の外交枠1枠に使う国」について聞いたが、このゲームにおける同盟先は基本的に「ライバルのライバル」、すなわち「敵の敵は味方」理論で同盟を結ぶこととなる。大体の場合、オスマンのライバルにオーストリアがおり、そのオーストリアのライバルにフランスがいることだろう

だが、フランスは初期状態で同盟を結べないし、異教だから王室間の婚姻が結べないし、しばらく関係改善には時間がかかりそうと思うかもしれない。だが、実は少し関係を改善するだけで大幅に関係が改善され、同盟を結べるようになっている。「国力が同等か、またはこちらが勝っている状況であれば、ライバルのライバルとは同盟が結びやすい」というのを覚えておこう。

ただし、フランスと同盟を結ぶと高い確率で「参戦要請」が飛んでくる。「百年戦争」があるからだ。これは承諾するだけ承諾しておいて、陸軍を一切派遣しなくて問題ない。面倒であれば、百年戦争が終わるまで同盟を結ぶのはやめておこう。

コラム:オスマンとフランスの同盟

ゲーム上では「ライバルのライバル」で同盟を結んだが、オスマンとフランスは実際の歴史上でも同盟を結んでいる。
これに関連して、一部の国家間では「ヒストリカル(歴史的な)フレンド/ライバル」が設定されており、大国は実際の歴史と同様の同盟を(一部)結ぶようになっている。
なお、オスマンとオーストリアはヒストリカルライバルではないものの、非常に高い確率でオーストリアにライバル視されている。

ミッション達成

missioncomplete

陸軍が扶養限界の85%を超えたところで、ミッションが達成可能となる。なんと達成するとこれだけもの地域に対する請求権を得られる。未だにコンスタンティノープル1州の請求権捏造も終わっていないのに、ミッションの強さがよくわかると思う。

しかし、「どこの地域かわからない」という人が大半だと思う。そういう時は、大体の場合次のミッションを達成するために必要な州=請求権が得られた州であるため、次のミッション「小アジアを統合」の左上の「?」をクリックして場所を確認しよう。

ただし、今の段階ではまだ戦争を仕掛けない方が良い。また、開始時点で持っているアルバニアに対する請求権も行使しない方がいい。とにかくビザンツを相手にすることに集中しよう。

コラム:よくあるミス「アルバニアに宣戦布告」

大体の人が通る道である「アルバニアに宣戦布告」。これをすると、アルバニアの独立保障をしているヴェネツィアが参戦してくるのだが、このヴェネツィアが非常に強い。陸軍ではそこまでだが、オスマンをも上回る海軍力により、まず戦争が非常に長引く。
加えて、アルバニアには「スカンデルベク」という君主兼将軍がいるのだが、この人物が非常に強い。歴史上でもオスマン帝国に抵抗し、独立を保ったアルバニアの英雄でもあるため、この人物が存命の間はアルバニアに攻め込まない方がいいだろう。
試してみたければ、宣戦布告前にセーブデータを作っておくといい。

戦争準備

さて、ミッション達成と同じタイミングで、陸軍ユニットがマップ上に出現しただろう。これを既存のユニットに合流させていく。

units

左ドラッグでまとめて選択し、まずはどこか1州に集める。そうすると上記画像の様に合流する。そこで上にある、2つの矢印が内向きになっているボタンをクリックして1つにまとめよう

コラム:海軍だけをまとめて選択

陸軍は普通に左ドラッグをするだけで複数選択できるが、時には海軍を複数選択したいときもある。そんな時は、Ctrlキーを押しながらドラッグすることで海軍だけを選択できる。
これ以外にもショートカットキーは多数用意されているため、余裕があるなら覚えても良いだろう。

さて、諜報網の構築が順調に進んできたところで、下げていた陸軍維持費を上げよう。維持費を下げている間、及び上げた直後は陸軍士気が0でこのままでは役に立たない。今回の場合、およそ4か月で陸軍士気が最大に戻るため、右側の「外交官」の欄の諜報網があと4か月で20.00を超えそうだったら陸軍維持費を上げよう。わからなければ、大体諜報網が15を超えたあたりで上げるといいかもしれないし、また多少宣戦布告が遅れたところでそこまで問題にならない。

また、「宣戦布告」及び「終戦講和」には外交官が必要であるため、1人は手を空けておこう。特に遠くへ派遣した外交官は戻ってくるのに時間がかかるため注意したい。今回の場合は、諜報網を構築している外交官を、請求権の捏造が済み次第すぐ戻せるのでそこまで強く意識しなくても良い。
基本的に、外交官3人のうち2人は関係改善などを続けさせておき、1人は同盟や宣戦布告用に手を空けておくのがベストになる。ただ、どうしても最序盤は外交官が足りないので、フル稼働させよう。

請求権の捏造(再)

諜報網が20.00を超えたら、いよいよ請求権を捏造しよう。

cb

再びコンスタンティノープルを左クリックし、「中核州と請求権」の欄を見てみよう。クリックできなかったボタンがクリックできるようになった。これで請求権を捏造でき、1日経つと開戦事由/CBとして使えるようになる。
なお、請求権捏造後、諜報網を構築している外交官は速やかに戻しておこう。右上の「外交官」から、該当の外交官を右クリックすることで戻せる。それではいよいよ戦争だ。

コラム:開戦事由

開戦事由には複数種類がある。今回は一般的な「征服CB」だが、最初からアルバニアに対して持っている「再征服CB」など多数ある。
この際気を付けたいのは、開戦事由によっては土地を奪えないものがあるということだ。何種類も開戦事由を持っている場合は、使うものに気を付けたい。

③まとめ

  • 時間を動かす際は、ゲームスピード3以上にする。
  • ライバルには「侮辱」と「禁輸の発布」
  • 同宗教であれば、同盟国とは王室間の婚姻を結ぼう。
  • 「ライバルのライバル」と同盟を結ぼう。
  • ミッション報酬は非常に強力なものが多いため、達成を意識しよう。
  • 下げていた陸軍維持費を上げて、戦争に備えよう。
  • 1人は外交官の手を空けておこう。

「基礎の基礎」シリーズ