小粒ゲーム紹介121:TOMORROW DON’T COME

ゲーム開発スタジオ、Peace & Love Gamesによるゲーム「TOMORROW DON’T COME」の紹介。

一言で:TOMORROW DON’T COMEとは
「鬱」をテーマにしたテキストスタイルのパズルアドベンチャー


概要

  • ジャンル:パズルアドベンチャー
  • 開発者:Peace & Love Games
  • リリース日:2018年3月6日
  • 価格:通常時310円、セール時52円
  • プラットフォーム:Steam
  • 日本語:無、それなりに英語力が必要
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:~1時間
物語性 ★★★★☆
ゲーム性 ★★★☆☆
難易度 ★★☆☆☆
コスパ ★★☆☆☆
メッセージ性 ★★★☆☆

 

こんな人にお勧め

  • メッセージ性重視のゲームが好きな人
  • 「鬱」に何かしら関連する人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより翻訳。

TOMORROW DON’T COME(明日は来ない)は鬱がもたらす八方ふさがり感をテーマにしたパズルゲーム。

このゲームは、上記説明文やサブタイトルの「Puzzling Depression」にあるように、「鬱」をテーマにしたパズルアドベンチャーゲームである。テキスト中心で構成されており、それが故の独特な表現やメッセージ性が特徴のゲームとなっている。
なお、このゲームは開発者の実際の体験に基づいているので、それも意識するとメッセージ性をより感じられるかもしれない。

なお、日本語はない。英語がある程度読めないと内容を理解できないので注意。

ストーリーについては、「鬱の予兆とそれから展開される物語」という感じになっている。

tdc_intro
まさにこのゲームを象徴する言葉。このように、テキスト中心で進む。

操作について、基本的にマウスのみでプレイできるが、ごく一部キーボードも必要になる。

ゲーム性について。何とも説明が難しいが、画面をクリックすることやドラッグすることで何らかが起こり、物語が進むというものである。
鬱をテーマにしているから当然ではあるが、できることは非常に限られる。基本的に一本道であり、1周目は確実に決まったエンドにたどり着くだろう。しかし、2周目からが本番で、チャプターセレクトが解禁され、1周目とは異なる解法を探す必要、すなわち鬱から逃れる道を探す必要がある。この部分も実際の鬱と同様、方法を探すのが難しくなっている。

tdc_puzzle
様々な手法を使って、文字だけで様々な状況を表現している。

総じて、地味ではあるものの、その地味さが鬱というテーマをより感じさせるゲーム。ただ、リリース当初は100円だったのが現在310円になっており、無料DLCが1つ出たとはいえそれでも微妙に価格設定が高い。セール時に買うのがおすすめか。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
管理人は実際に鬱になったことがあり、5年以上経った現在でも未だ再発のリスクを背負いながら生活している。そこから考えると、このゲームは「鬱になるまでの過程やなった後の流れは描かれているが、解決策は示されていない」という感じになっており、「鬱になった人」向けのゲームではないと思える。それよりも、鬱になったことがない人が「鬱がどのような感じか」を知れるようなゲームと言えるかもしれない。だが、そうしてみるとメッセージ性が若干足りないようにも感じ、惜しいゲームと言える。

ストーリーについて、普通に進めば「自分を銃で撃って終わり」で、別解を全部やれば「生きる」という感じである。

操作については特になし、ゲーム性について。
鬱を表現する技法としてはなかなか面白い。特に別解の方は、探しづらさも合わせて、実際に鬱になったら解決策を考えることが難しくなることを表現できている。

総じて、悪くはないが価格設定が気になるゲーム。