大粒ゲーム紹介58:Super Magbot

ゲーム開発スタジオ、Astral Pixelによるゲーム「Super Magbot」の紹介。

一言で:Super Magbotとは
「磁力」をテーマにした高難易度2Dプラットフォーマー


概要

  • ジャンル:高難易度2Dプラットフォーマー
  • 開発者:Astral Pixel
  • リリース日:2021年6月23日
  • 価格:通常時1,840円、セール時460円
  • プラットフォーム:SteamSwitch
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:5~6時間
物語性 ★★★☆☆
ゲーム性 ★★★★★
難易度 ★★★★★
コスパ ★★☆☆☆
イライラ度 ★★☆☆☆

 

こんな人にお勧め

  • 高難易度2Dプラットフォーマーが好きな人
  • 変わり種なプラットフォーマーが好きな人
  • 磁石をテーマにした仕掛けが好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

Super Magbot は、ひねりの効いた精密な 2D プラットフォームゲームです。ただしジャンプはなし。磁力を使いこなし、スピードとスキルを駆使して各ステージをクリアしましょう。クラシックな16ビットの雰囲気の中で、やりがいのあるチャレンジに挑み、世界ランキングの頂点を目指してください。

このゲームは、上記説明文にもあるように、「磁力」をテーマにした高難易度2Dプラットフォーマーである。高難易度プラットフォーマーの中でも、このゲームは短めのステージを高速で突破していくという、Super Meat Boy形式のゲームとなっている。

ストーリーについて、以下ストアページより引用。

邪悪な存在によって銀河が崩壊の一途をたどるにつれ、Magnetia 星系は危機的な局面を迎えていた。この窮地を救えるのはロボット探検家の Magbot だけ!

なお、よくある高難易度プラットフォーマーとは異なり、各惑星ごとにミニストーリーが展開されるのだが、そちらもなかなか面白い。

magbot_intro
至る所で死が待ち受けているが、理不尽さはない。ドット絵も素晴らしい。

操作について。左右への移動とエイム、そしてプラス(赤)とマイナス(青)を狙った場所へ撃てる。詳細は後述。

ゲーム性について。基本的に、ステージクリア型2Dプラットフォーマーである。そして高難易度らしく、一撃でやられる。チェックポイントなどはないが、各ステージはそこまで長くないため、問題にはならないだろう。
そしてこのゲーム独自の要素として、「磁力」がある。主人公はなんとジャンプができない。その代わり、床や壁にある/に向かって/の磁力を働かせることによって、自らを引っ張る/跳ね返すことができる。この磁力を働かせるのは、空中にいる間、連続で赤/青それぞれ2回ずつ使える。また、発射するボタンを長押しすることによって、若干ながら空中にとどまることができるようになっている。

magbot_magma
惑星ごとに雰囲気は異なり、ギミックも様々なものになっている。

惑星単位でエリアが区切られており、それぞれの惑星ならではのギミックもある。赤/青を正しく使い分けるのにもかなり頭を使うのに、ギミックも合わさって難易度は非常に高いものとなっている。
また、各ステージには収集要素である「星のかけら」が3つ点在している。これは1回のプレイ中に3つ全部回収する必要があるのだが、ものによってはかなり難しい場所に配置されているので、自信がある人は全部集めてみよう。
なお、タイマーはあるものの、やりこみ要素であり、Super Meat Boyなどと違ってノルマのタイムはない。それでも急がないと逆に突破が難しくなるセクションもあるし、結果的に高速なゲームプレイになるのだが。

magbot_boss
ボス戦はまた雰囲気が変わる。

また、各惑星にはボス戦が用意されている。普段のステージとは一味違ったゲームプレイが楽しめるようになっている。

総じて、変わり種の高難易度2Dプラットフォーマーとして、どの要素もうまくかみ合っており、なかなか良いゲーム。ただ、コスパは悪めであり、セール時ならともかくフルプライスだと手を出しづらい。全実績達成までやりこむと十分コスパは良くなるかもしれないが。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。

まずはストーリーについて。エンディングは、「最終的に隕石(?)を破壊することができたものの、惑星は破壊されたままであった。すべての惑星を修復に行こう。」という感じになっている。全部の惑星を修復することでハッピーエンド、といったあたり。

操作については特になし、ゲーム性について。
赤/青の使い分けは一見単純に見えて複雑で、ギミックが合わさることによってより複雑さを増す。だが、自分が考えた通りの動きができると嬉しく、爽快感もあってイライラはしない。そこら辺のバランスがうまくできているように感じる。
また、すべての星のかけらを集めることでアンロックされるマグネティア星はより難易度が上がり、またステージの長さも長めになっており、すべての経験を生かして突破する必要がある。この惑星はまさに集大成と言った出来であり、「難しいがやりがいのある難易度」という難易度調整のうまさも感じられる。

唯一、ラスボスだけは残念な感じで、基本的に覚えゲーな上、やられると最初からという、難易度の高さと長さも相まって非常に面倒くさい。この点以外はおおむね問題ないのだが。

総じて、全体的な出来は素晴らしく、しかしやはりコスパの悪さが足を引っ張っているゲーム。開発者の今後にも期待が持てる。