小粒ゲーム紹介110:Dictators:No Peace Countryballs

ゲーム開発スタジオ、RPN Indie Developerによるゲーム「Dictators:No Peace Countryballs」の紹介。

一言で:Dictators:No Peace Countryballsとは
カントリーボールとなって世界征服するリアルタイムストラテジーゲーム


概要

  • ジャンル:リアルタイムストラテジー
  • 開発者:RPN Indie Developer
  • リリース日:2020年1月1日
  • 価格:通常時100円、セール時50円
  • プラットフォーム:SteamApp StoreGoogle Play
  • 日本語:有、ただしほぼ役に立たない(後述)
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用不可
  • プレイ時間:3~4時間
物語性 ☆☆☆☆☆
ゲーム性 ★☆☆☆☆
難易度 ★☆☆☆☆
コスパ ★★★★★
地理 ★★★☆☆

 

こんな人にお勧め

  • ポーランドボール/カントリーボールが好きな人
  • 簡単なストラテジーゲームをプレイしたい人

 

解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

これは戦争シミュレーションゲームです。 あなたは好きな国の独裁者としてプレイします。 これは楽しくてシンプルなカントリーボールゲームです。 世界を植民地化します。

このゲームは、ポーランドボール/カントリーボールを題材としたリアルタイムストラテジーゲームである。ポーランドボール/カントリーボールについては調べれば出てくるが、要は「各国の国旗を基に球状になった国たちがステレオタイプなやり取りをする、風刺的なミーム」的なものである。(適当な例をRedditから引用 元のポスト)

polandball

(日本と韓国、互いに罵倒しあっているが、裏では相手国の人物や漫画などを好んでいるというもの。)

なお、日本語はあるにはあるのだが、機械翻訳なうえ、一部文字が切れてしまっている。そのため、チュートリアルが付いているのだが、日本語版では完全に読めなくなってしまっている。英語の方はそこまで難しくなく、またルールも簡単なので、英語でプレイする方がよいだろう

dictators_intro
地図は結構正確。一部飛び地なども再現されている。

ストーリーはなく(一応、世界征服するのがストーリーか)、操作はマウスのみとシンプル。

ゲーム性について。最終目標は世界征服である。開始するときに好きな国家を選び、その国家の独裁者として他国へ侵攻するのを繰り返して、自分の国だけになればクリアである。
システムについては次のセクションでまとめるが、一言でいえば「カジュアル層でも楽しめる、非常に簡単なリアルタイムストラテジー」といったあたり。

総じて、単純さではいいのだが、2度目のプレイをするかと言われれば微妙なゲーム。それでも、1回のプレイだけで3時間はプレイでき、人によっては世界地図の勉強にもなる。この値段なら良いのかもしれない。


システム等について(下線だけ読めばOK)

基本

  • 国は現時点(おそらくオリジナル版リリース時の2019年)での国がある。ただし小さい国は除外。(例:バチカン市国、リヒテンシュタイン)
  • リアルタイムで進み、一時停止はできないが、スタート時点での自国領は他国から攻め込まれない
  • 他国の軍事力は最初は不明となっているが、スパイを送り込むことで軍事力がわかる。スパイを送ることによるデメリットはないので、ガンガン送り込もう。
  • 自国の情報は自国のボールをクリックor上部のタブから、他国の情報は他国のボールをクリックで分かる
  • 地図は本初子午線と赤道が交わる場所がおよそ中心のメルカトル図法という、海外のゲームでは一般的な地図。
  • 地図は左右がつながっていない。そのため、日本からアメリカへは西方向へ向かうことになる。

軍事力

  • 各国には自国の軍事力に加え、宗主国の軍事力が足される。宗主国の関係性は1900~1950年ごろ準拠。(例:大英帝国、ソ連)
  • 宗主国を倒しても、支配されていた国の総軍事力は変わらない。(例:カザフスタン軍5:ロシア軍5の時、ロシアを倒したらカザフスタン軍10になる)
  • 宗主国で始めた場合、本来であれば支配されている国は支配から外される(=どの国でスタートしても倒すべき国の数は一緒)。
  • 各国軍事力はGDP準拠。そのため、現実でかなりの軍事力を誇るイスラエルなどはかなり弱くなっている。なお、プレイヤーは0から始まる。
  • 軍事力は陸軍・海軍・空軍の3つに分けられる。
  • 内陸国は海軍を持たない。ただしプレイヤーは持てる。
  • 軍事力強化のためには金が必要となる。国ごとに工場があり、それを強化することで産出を強化できる
  • 軍事力強化は各軍ごと、更に項目で分けられている。後半の項目ほど値段が高くなるが、強化幅は一緒(=安いの100買うのと高いの100買うのは同等の軍事力強化)。
  • 他国への侵攻の際、自国と相手国との軍事力が同等以上なら勝利する。戦闘に勝利するためには、陸海空全てで勝利しないといけない
  • 自国の軍事力とは別に、一部他国に対して反乱軍の支援ができる。侵攻の際は陸軍に反乱軍の軍事力が追加される
  • 戦闘中は軍事力強化ができない
  • 戦闘中は、たとえ戦闘していない国の反乱軍であろうと反乱軍の支援はできない。
  • 戦闘後、送り込んだ軍事力は自国に戻る。そのため、遠い国に侵攻すると、帰ってくるまでかなりの時間がかかる
  • 各大陸ごとに洋上基地があり、そこに軍事力を移動させられ、また侵攻後はその基地に軍事力が戻る。そのため、遠い国に攻めるときは重要。
  • 勝つとその国を入手できるが、入手した国が他国から侵略を受けたり、国によっては反乱軍が発生する可能性があったりする
  • 入手した国には常備軍を配備できる。上記の侵略や反乱の際には事前にメッセージが表示され、そのメッセージの軍事力と同等以上の軍事力を配備すれば勝利する
  • 侵略を受ける前に、侵略しようとしてくる国に侵略したところで、侵略を受ける。(イギリスにフランスを取られそうだからといってその前にイギリスを取っても、どこからか沸いたイギリス軍が攻めてくる)
  • 戦闘後、自国と相手国(または反乱軍)の軍事力を差し引きした軍事力が手元に残る。(自国10、相手国8なら、戦闘後自国2になる)
  • 一定数の国を征服すればICBMを使えるようになる。ICBMの効果は「指定した国の軍事力を150引く」というもの。最大の軍事力が陸海空合わせて300なので、最大で半減させられる。
  • ICBMで軍事力が0になった(=150以下の軍事力の国に撃った)場合、即座に自国領になる。
  • たまにICBM射出後、ボーナスとしてもう1発射出することができる
  • 周りが他国に囲まれている国にも侵略できる。そのため、距離以外はどの国でプレイしても変わらない

金関連

  • 金を産出する工場等は、値段の高さに関わらず一定の金を産出する
  • 自国を除き、各国はGDPに応じた数の工場がある
  • 交易は、基本の売買価格を100とし、場所によって売買できるものが変わる。なお、100より上がることはない
  • 購入価格が90以下であれば、必ず得をする。
  • まれにイベントが発生し、格安で購入できる場所と売れる場所が知らされる
  • 貨物船の容量はレベル10まで強化できる。

豆知識

  • 開始時にどの国を選んでもスタート条件は同じ。そのため、簡単に侵略できる国が近くにある国の方が序盤は楽になる。特にアフリカ各国はスタートが楽で、ヨーロッパ各国は厳しい。
  • 地図上を飛んでいる飛行機はクリックで撃ち落とせる。撃ち落とすと金が手に入る
  • イベントなどで国の場所がわからない場合、金を払うことで場所を知ることができる。逆に言えば場所さえ知っていれば節約できるので、すべての国の名前と場所を覚えておけばかなりゲームが楽になる。

気になったところ

  • シンガポールは存在するのにルクセンブルクは存在しない。面積的には上なのだが。(他にも多数あり)
  • エスワティニが未だスワジランドのまま。オリジナル版リリース時点でエスワティニになっていたので、ちょっと気になる。
  • 国の色分けが、同じ色の国が連続している(特に南米)。支配されている国が同色なのはもちろん問題ないが、南米各国は独立状態なのに…
  • 韓国には反乱軍がいない。他の大国はすべてに反乱軍が存在するのだが。
  • 軍の配備位置が謎。特にロシアはシベリアに軍が配備されており、どこから行っても遠い。
  • チュートリアルでの主役が南アフリカ共和国という何とも微妙なセレクト。せっかくなんだしポーランド主役が良かった。
  • (ポーランドプレイ時)なぜかチェコやスロバキアに行くのに地中海経由になる。多分他の国にも同様の場所があると思われる。
  • ホイールの感度が最大でも低い。