大粒ゲーム紹介54:My Brother Rabbit

ポーランドのゲーム開発スタジオ、Artifex Mundiによるゲーム「My Brother Rabbit」の紹介。

一言で:My Brother Rabbitとは
現実と子どもが想像するファンタジー世界をテーマにした探し物系ポイント&クリックアドベンチャー


概要

  • ジャンル:探し物系ポイント&クリックアドベンチャー
  • 開発者:Artifex Mundi
  • リリース日:2018年9月21日
  • 価格:通常時1,520円、セール時152円、Xbox版1,750円、Google Play版520円、App Store版???円
  • プラットフォーム:SteamXboxGoogle PlayApp Store
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:2~3時間
物語性 ★★★★☆
ゲーム性 ★★★☆☆
難易度 ★★☆☆☆
コスパ ★☆☆☆☆
視認性 ★★★☆☆

 

こんな人にお勧め

  • 探し物系ゲームが好きな人
  • 「子ども視点」系のゲームが好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

『My Brother Rabbit』 は、現実と子供の想像力を組み合わせた異世界で繰り広げられる美しいキャラクターの探索アドベンチャー&パズルゲームです。

このゲームは、上記説明文のように、「現実と子どもの想像力を組み合わせた異世界」をテーマにした探し物系ポイント&クリックアドベンチャーゲームである。
ジャンルとしては、このゲームの開発スタジオであるArtifex Mundiの他のゲームを見ればなんとなくわかるかもしれないが、要はウォーリーを探せ的な感じのゲームの中に、ちょっとしたパズルなどがあるという感じである。

なお、スマホ版に比べ、他の機種では値段が相当高い(セール時除く)。ゲーム性的にもスマホで十分遊べるので、セールを考慮しなければそちらがおすすめ。

ストーリーについて、ストアページより引用。

ある日、仲良し一家は、娘が病気になったことを知ります。お父さんとお母さんが娘の治療を求めて旅に出ると、お兄さんはこの状況を想像力を頼りに乗り越えようと奮闘します。外の世界は厳しい現実を突きつけますが、無垢な子供たちは非現実的なファンタジーの世界を創造して安らぎを得ようとします。不思議なロボ・ムース、空中に浮かぶバオバブの木、巨大なキノコ、時間が過ぎるにつれ溶けだす時計などが満載の5つの国をまたにかけた壮大な旅が始まります。

この説明文から読み取れるように、主人公となるウサギ=現実世界の兄である。

mybrotherrabbit_intro
グラフィックは素晴らしく、小物までしっかり作られている。

操作について。基本的によくあるポイント&クリックゲーム同様、マウスのみで操作できる。

ゲーム性について。上記でも少し触れたが、「先へ進むために必要なアイテムを集め、時にパズルを解きながら、物語を進める」といったあたり。
集めるものは意図的に背景と同化しているなど、視認性はそこまで良くない。ただし、ちょっとしたヒントとして「現在の画面内に集めるものが残っているか」はわかるようになっている。
このゲームならではの要素はあまりなく、しかし手堅い仕上がりとはなっている。開発スタジオは他にも相当な数似たようなゲームを作っている分、その経験が生かされていると思う。

総じて、ゲームとしては非常にありがち(というより、同開発者のほかのゲームとほぼ同じ)となっている。しかし、ストーリー展開や、現実世界とファンタジー世界のつながりを示す小物や表現が非常に良く、「子どもの想像力」というのをうまく表現できていると思う。この部分の良さは、同開発者のゲーム群の中でも群を抜いていると思う。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
正直、同開発者の他のゲームにも言えることだが、Steam版の値段設定が強気すぎるのは気になるところ。確かに、似たゲーム性とはいえ、どのゲームもそれなりのストーリーやグラフィックが付いているのだが、スマホ版の値段設定を見るにスマホ版で遊ぶことを推奨しているように思う。ただ、スマホ版だとより物が探しにくいので、なんとも言えない部分があるが(ただし、誤クリックなどのペナルティが(少なくとも今作は)ない分、親切だと言える)。

ストーリーについて。カットシーンで現実世界の様子が映し出されるが、メインとなるのはファンタジー世界の部分で、現実世界の様子を推測できる。結果として、無事に病院にたどり着くことができるが、そこに至るまでの兄の努力の様子がうかがえる。この表現が非常に秀逸で、よく作られていると思う。

操作性やゲーム性については特になし。

総じて、ストーリー性は十分に高く、ゲーム性も決して悪くはなく手堅いつくりになっているゲーム。