
スウェーデンのゲーム開発スタジオ、Ludosityによるゲーム「Ittle Dew」の紹介。
一言で:Ittle Dewとは
ネタ性もありつつパズル性も高めなゼルダライクアクションアドベンチャー
Ittle Dewシリーズ
Ittle Dew(今ココ)→Ittle Dew 2(+)
概要
- ジャンル:2.5Dパズルアクションアドベンチャー
- 開発者:Ludosity
- リリース日:2013年7月23日
- 価格:通常時1,010円、セール時313円、Switch版1,000円
- プラットフォーム:Steam、Switch
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:10時間~
物語性 | ★★★★★ |
ゲーム性 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★ |
コスパ | ★★★★★ |
ネタ性 | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- ゼルダライクなゲームが好きな人
- アイテム取得順を試すのが好きな人
- Any%や100%など、スピードラン的なプレイが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下Switchストアページより引用。
冒険家のイトルデューと彼女の相棒ティプシーは財宝と不思議な住民がいっぱいの、奇妙な島に不時着。パズルを解きダンジョンを制覇して、島から脱出しよう!
このゲームは、ジャンルだけでいえばまさにゼルダライクのゲームと言える。見下ろしタイプの視点、アイテムを入手して探索範囲が広がる、ブロックを押すなどのパズル、敵を倒さないと進めないエリアなどなど、しっかりとそういった要素が押さえられている。しかし特筆すべきはネタ性の高さだろう。登場人物自体もそうだし、ストーリーや設定、どこかで見たことのあるような要素まで、様々なところにネタがある。また、この開発スタジオであるLudosityならではの良さもある。
ストーリーについては、上記のストアページ説明文に同じ。これだけだと割とまともなゲームに思えるが・・・

操作について。上下左右への移動と、各ボタンに対応した武器の使用である。その他、マップ機能とヒント機能がある。
ゲーム性について。基本的にはゼルダライクらしく、謎解きをしつつダンジョンの最深部を目指すというものになっている。
このゲーム独自の要素として、アイテム入手手段はお金であることである。お金は宝箱からの入手となるため、稼ぎなどをする必要はないのだが、問題はその使い道。各アイテムには別々の値段が設定されており、通常は安いものから順番に買っていくことになるし、一周目のプレイではそれを推奨したい。しかし、うまくプレイすれば取得順の調整ができるようになっているため、様々な攻略法を考えることができる。

また、パズル性の高さも十分にある。パズルの解法は1つだけではないことが多く、様々な解き方ができるようにデザインされている。
また、扉やゲートなど、謎解きが必要なものは、叩くことで「どれを作動させれば開くのか」がわかるようになっている。そのほか、ティプシーによるヒント機能は、ネタ性が一部ありつつも、結構役立つ。このため、基本的にはクリアまで問題なく進めるようになっている。(もちろん、上記の取得順変更をすれば難易度は上がるが)
総じて、どの部分を切り取ってもクオリティの高さがある作品。特にやりこみ要素は半端ではなく、一部やりこみは熟練のプレイヤーでさえもうならせるような高難易度のものとなっている。ぜひともやりこんでみてもらいたい。と言っても、やりこまずとも十分に楽しめるため、ライトプレイヤーでもおすすめできる。
Ittle Dewシリーズ
Ittle Dew(今ココ)→Ittle Dew 2(+)
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
とにかくLudosity節がさく裂といったゲーム。このゲームよりも前に、様々なゲームをフラッシュなどでリリースしていたが、本作はそれらを大きく上回るクオリティである。事実、特に主人公のIttleは後年のLudo-Verseクロスオーバー系には全部出ているし、Princess Remedyでも出てくるほどである。
ストーリーについて。「この島では、大昔Turnip(チューニップ)とJenny(ジェニー)の間で戦争があった。それが終結し年月は流れ、Itan(アイテン)が大量の金とともに島に流れ着く。Itanはそこに、冒険者に探検させるための城を作り上げ、Jennyたちを金で雇っていた。この城をクリアしたIttle(イトル)たちは、無事いかだを手に入れ、Itanとともに島を離れたのだった。」といったあたり。
それぞれのキャラクターがしっかりと立っており、かなり印象に残る。特に隠しボスであるUltra Fishbunjin 3000はちょい役なのにそのインパクトはすさまじく、後年のオールスターゲームである「Slap City」にも出演を果たしたほど。

操作については特になし。ゲーム性について。
ただ一周目で100%クリアを目指すだけでも相当ボリュームがあり、難易度もなかなかに高いのだが、スピードランやアイテム取得順を変えだすと、より深みが増す。何よりレベルデザインがよく練られており、アイテムのパターンを変えるたびにプレイフィールも変わってくる。
総じて、全体的にうまくできている作品。なお、次回作「Ittle Dew 2(+)」はよりアクション要素が強くなった分、今作のような繰り返し遊ぶ楽しさは薄れたが、その分大幅にボリュームアップしており、今作を気に入った人はぜひプレイしてみてもらいたいところ。