
スウェーデンのゲーム開発スタジオ、Remar Gamesによるゲーム「MURI」の紹介。
一言で:MURIとは
レトロながらに新しいDOSスタイルの2Dアクションゲーム
概要
- ジャンル:2Dアクションプラットフォーマー
- 開発者:Remar Games、Ludosity
- リリース日:2013年12月7日
- 価格:通常時520円、セール時161円
- プラットフォーム:Steam
- 日本語:無、ストーリー理解には英語力が必要
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用可
- プレイ時間:1~2時間
物語性 | ★★★☆☆ |
ゲーム性 | ★★★★★ |
難易度 | ★★★★★ |
コスパ | ★★★☆☆ |
レトロさ | ★★★★☆ |
こんな人にお勧め
- DOS時代のゲームのようなものが好きな人
- Duke NukemやCommander Keenが好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより翻訳。
MURIはRemar GamesとLudosityが送るDOSスタイルのシューティングゲーム。当時を再現したPCスピーカーサウンドと16色のEGAグラフィックが特徴。
このゲームは、画像を見てわかるように、昔の、特にDOS時代のゲームのようなグラフィックが特徴の2Dアクションゲームである。攻撃手段が基本的に撃つことのみであるため、Duke NukemやCommander Keenと似ているようなものとなっているが、とはいえ操作などはなじみやすいものとなっている。もちろんグラフィックだけでなく、音楽もそれっぽくなっている。
なお、日本語はない。ゲームプレイ自体にはほとんど支障はないが、ストーリーを理解するにはそれなりに英語力が必要。
ストーリーについて。「時は火星への植民が行われた後。科学者たちはとあるアーマーの開発を争っていた。ある時、突然火星が消滅、生き延びた主人公は地球にて真実を探る。」といったあたり。

操作について。移動としゃがみとジャンプと射撃だけというシンプルさ。後述するが、武器切り替えすらもないため、やろうと思えばファミコンのコントローラなどでもプレイできる。
ゲーム性について。ステージクリア型のゲームであり、出口を目指すことが目標となる。もちろん、ただゴールを目指すだけではなく、ステージ上には様々な武器やボーナスアイテムがあるため、それらを収集するのも重要となる。
ゲームはチャプターごとに分かれており、どのチャプターからでも開始できるようになっている。1チャプター4ステージ構成で、最後のステージにはボスが待ち構えている。また、1つのチャプターを始めたら、チャプタークリアまで途中でセーブしたりはできないため注意。(と言っても、1チャプターは長くて30分程度なので、ほぼ気にならないが。)
体力制+残機制を採用しており、体力がゼロになってもその場で復活可能。体力回復はステージ間でしか行われないが、残機はステージ上にあるアイテムで増やせる。

攻撃方法は射撃で、正面方向にしか撃てない。撃つのに連射する必要はなく、押しっぱなしで撃ちっぱなしになる。なお、撃っている最中は向きが固定されるようになっている。
基本となる弾は無限に撃てるが、その分かなり弱い。そのため、ステージ上に落ちている弾を活用する必要が出てくる。弾の種類は自由に切り替えができず、強い弾から順番に使っていくこととなっているため、弾を温存したい場合は工夫が必要となる。また、同チャプター間で残弾数は引き継がれるため、そこも意識しておきたい。
なお、敵を踏むことでもダメージを与えられるマ〇オ仕様である。攻撃力は低いが、知っておくと便利。
アイテム収集について。各ステージに散らばっているアイテムは固定となっている。そして、ステージ上のすべての敵を倒し、アイテムを全部収集すると、UIに「100%」と表示される親切仕様となっている。一部のアイテムは隠されており、見つけることや取得することが難しいものほど強力なものが手に入るようになっている。

最後に難易度について。このゲームには4つの難易度があり、高難易度になるほど体力が少なくなる。だが特筆すべきなのは最高難易度「MURI」だろう。日本語がわかる人にはわかる、そのままの意味で「無理」。この難易度のみ残機を増やすアイテムが出ないようになっているため、大幅に難易度が上がる。
と言っても、本当に「無理」かというとそこまで難しくなく、敵ごとに適切な対処をし、慎重なゲームプレイをすれば、初見のステージでも一度も残機がゼロになることなくクリアできる程度の難易度である。
総じて、古くも新しい、ちょうどいい感じの難易度のゲーム。なお、ハイスコアを目指す場合、クリアまでかかった時間も重要なため、スコアアタックをするのも面白いだろう。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
まずはストーリーについて。「主人公は、娘との戦いや、息子のところでの幽霊との戦いを経て、夫の下へたどり着く。そこで、消滅させてしまった火星や、荒廃していっている地球の再建のために、夫とともに身を犠牲にする。」といったあたり。
多くは語られないが、とある隠しエリアでのニュースや、難易度「MURI」限定での戦闘など、いろいろと考察ができる。
操作について。過去の情報を漁ると、どうやら最初のころは武器切り替えができたようだが、「人によっては武器切り替えがうまくできなかったり、あるいはボスに向けて温存してしまったりと、本来の楽しみ方から離れていた」という感じの理由で切り替えがなくなった。これは個人的に良い変更だと思う。

ゲーム性について。基本的に問題なく良い。全体的にデザインが練られており、ストレスなくプレイできる。
少しばかり、最高難易度はもっと難しくてもよかったかなとは思う。ジャンルは違うが、DOSのゲームで「DOOM」や「Duke Nukem 3D」などは、最高難易度は相当振り切れていた。せっかくタイトルが「無理」なんだし、もっと無理ゲー感があってもと思う。まったく別のゲームではあるが、「LOVE 2: kuso」なんかはまさに「クソ」と思わせるようなできだったし。
総じて、思ったより大幅に楽しめた本作。
なお、開発者のRemar Gamesは、実質的にLudosityと同一であるのだが、Ludosityが作るゲームにはなかなか良いものがある。後年のゲームである「Ittle Dew」シリーズや「Princess Remedy」シリーズ、「Card City Nights」シリーズなど、どれも面白い。日本ではマイナーだが、海外ではLudosity Wikiができるほどであり、これらのゲームの世界観を総称して「Ludo-Verse」と呼ばれるほどである。今作を気に入った人は、ぜひそれらのゲームも遊んでもらいたい。