
スペインのゲーム開発スタジオ、Pirita Studioによるゲーム「Mutropolis」の紹介。
一言で:Mutropolisとは
遥か未来の地球で微妙に感覚がずれている人類とともに探検するポイント&クリックアドベンチャー
概要
- ジャンル:ポイント&クリックアドベンチャー
- 開発者:Pirita Studio
- リリース日:2021年2月18日
- 価格:通常時2,050円、セール時1,640円
- プラットフォーム:Steam
- 日本語:有
- マルチプレイヤー:無
- コントローラー:使用不可
- プレイ時間:6~7時間
物語性 | ★★★★★ |
ゲーム性 | ★★★★☆ |
難易度 | ★★★★☆ |
コスパ | ★★★☆☆ |
コメディ | ★★★★★ |
こんな人にお勧め
- ポイント&クリックアドベンチャーゲームが好きな人
- 「微妙にずれた感覚」系のネタが好きな人
- エジプト神話が好きな人
ネタバレなし解説
ゲームについて、以下ストアページより引用。
「MUTROPOLIS」は人類に捨てられた地球が設定のSF推理アドベンチャーゲームだ。主人公のヘンリー・ディジョン(オタクっぽい探偵)として、失われた伝説の都市を探し出せ!冒険の途中に様々な遺物などを見つけるかもしれないが、くれぐれもストーリー内に出てくる邪悪な存在に消されないように!
このゲームは、上記説明文からもわかるように、ネタ性高めなポイント&クリックアドベンチャーゲームである。ストアページを読み進めれば、よりそれがわかるだろう。
人類が地球を捨ててから何千年も経っているという設定のため、今の自分たちが知っているものはすべて遺物と化している。それら遺物を発見した人類は、使い方等を推測したりするのだが、それが実際の使い方等と大きくずれている。それを楽しむものが中心となっている。
ストーリーについて、ストアページより引用。
西暦5000年。人類が成し遂げた成果の多くは忘れられていた。「ピラミッド」、「モナ・リザ」、「サザエさん」…全て「過去」という時と一緒に忘れられた。
だが、過去を忘れずに追いかける人たちもいる。ヘンリー・ディジョンと考古学者たちの仲間だ!火星の生活を離れた彼らは、もう人類が住まなくなった地球で考古学の研究(埋蔵金探し)をしていたが、ある日、テトロ教授が何者かによって誘拐される。そこから奇妙な出来事が色々と起こり始める…

操作性について。よくあるポイント&クリックゲーム同様、マウスだけの操作である。なお、スペースバーでアクションできる対象を表示させられる。
ゲーム性について。基本的に特定の目的を達成するためにアイテムを探したり、あるいはパズルを解いたりするものである。
このゲームでは、原始的な謎解きから未来的な謎解きまでさまざまあり、バラエティ豊富。一部難所があるものの、全体的にはそこまで難しくない。
また、いわゆる「おまけ要素」が多く、プレイヤーを楽しませてくれる。会話の種類が豊富なのはもちろん、一部アイテムに対して人物からリアクションをもらえたり、謎解きとは関係ない場所を調べたりできる。

ネタ要素ばかりではなく、本筋のストーリーもなかなかに良い。「よくある日常生活の最中、重要人物が誘拐され、助け出そうとするが、最終的に地球の命運がかかる」という王道的な展開ではあるが、独自の要素が生かされており、目新しく感じる。また展開が冗長すぎず、サクサクと進むし、「ちゃんと進展しているな」と体感できる。そのため、一気に最後までプレイしたくなるような、そんな面白さがある。
総じて、ネタ系のポイント&クリックアドベンチャーゲームとしてはクオリティが高い作品。なお、このゲームの開発者は2人だけであり、このゲームがデビュー作となるが、このできなら今後も期待したい。
ネタバレあり感想
※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール
それではネタバレありで感想を書きます。
まずストーリーについて。大まかに「教授はコブラとセトによって誘拐されていた。イシスとともに助けに行った主人公一行は人類滅亡のピンチに陥るが、コブラの助けもあり助かる。そこにラーが現れ、事態は収拾する」といったあたり。
なかなか全体的にキャラクターが濃く、悪役もどこか憎めない部分があるなど、一部シリアスながらも面白い。
操作については特にないため、ゲーム性について。基本的にはよくあるポイント&クリックゲームだが、全体的に高クオリティ。前述した一部難所は、これはポイント&クリックゲームにありがちなので許容範囲。それを除けば、基本的に文句のつけようはない。
全体的に、ストーリーやネタ性、グラフィックはもちろんのこと、ゲームとしても十分と言える。一作目でこれというのは今後に大きく期待できる。