小粒ゲーム紹介89:魔女と66のキノコ

日本のゲーム開発スタジオ、Gotch Gotch Gamesによるゲーム「魔女と66のキノコ」の紹介。

一言で:魔女と66のキノコとは
コンパクトながらも遊びごたえのあるツクール製2Dメトロイドヴァニア


概要

  • ジャンル:ツクール製2Dメトロイドヴァニア
  • 開発者:Gotch Gotch Games(KADOKAWA)
  • リリース日:2020年11月7日
  • 価格:通常時660円、セール時462円
  • プラットフォーム:SteamSwitch
  • 日本語:有
  • マルチプレイヤー:無
  • コントローラー:使用可
  • プレイ時間:2~3時間
物語性 ★★☆☆☆
ゲーム性 ★★★★☆
難易度 ★☆☆☆☆
コスパ ★★★☆☆
探索要素 ★★☆☆☆

 

こんな人にお勧め

  • お手軽にメトロイドヴァニアをプレイしたい人
  • かわいいキャラが出るゲームが好きな人

 

ネタバレなし解説

ゲームについて、以下ストアページより引用。

『アクションゲームツクールMV』で開発された、メトロイドヴァニアゲーム!さまざまな武器を駆使しながら広大なステージを冒険し、魔女に奪われた兄の身体を取り戻そう!

このゲームは、アクションゲームツクールMVで開発された2Dメトロイドヴァニアである。ツクール製メトロイドヴァニアとはなかなか珍しいが、昨今はかなりの数のツクール製ゲームがSteamでリリースされているので、ある種これからの標準になるかもしれない。

ストーリーについて、説明文にもあるが、「魔女に奪われた兄の身体を取り戻す」といったあたり。ゲーム開始時に経緯などが少しばかり流れるが、基本的にはそこまでストーリー重視のゲームではない。

66mush_intro
ドットの良さはさすがツクールといったところ。

操作について。親切にもストアページに書いてあるので引用。

  • 方向キー:移動
  • Aボタン:ジャンプ(二段ジャンプ可能)
  • Xボタン:ナイフ攻撃
  • Yボタン:特殊武器攻撃
  • Rボタン:バックダッシュ

なお、これらはゲーム中にチュートリアルがあるため、基本的に操作がわからないことはない。

ゲーム性について。基本的にはメトロイドヴァニアらしく、探索しつつ、新たな能力を取得してはまた新しい場所へといったもの。今作は全体的にコンパクトな感じで、迷子になることもほとんどないだろう。
今作独自の要素として、タイトルにもあるように「キノコ」を収集する要素がある。これらキノコは、そこらへんに生えているものから、謎解きをしないと取得できないものまである。なお、ポーズ画面でキノコをチェックすると、取得のヒントが表示されるため、割と100%クリアは楽。
他には、特別なアイテムを使用しての能力強化や、お金の収集といった、一部のメトロイドヴァニアで採用されている要素もある。

66mush_tutorial
新武器を手に入れるたびチュートリアルがある親切仕様。

ただ、操作性が微妙に悪いことや操作が一部煩雑なことなど、主に操作性周りで少し残念な感じがする。これらはツクール製だから仕方のないことでもあるが。

総じて、結構うまくコンパクトに収めたなと思うメトロイドヴァニア。良くも悪くも値段相応なできではあるが、ちょっとした軽めのメトロイドヴァニアをプレイしたいならおすすめ。
なお、道中にはグリム童話を模した要素も出てくる。フレーバー程度ではあるが、知っていれば少しばかりニヤリとするだろう。


ネタバレあり感想

※ここから先ネタバレあり、それでもいい方はスクロール

それではネタバレありで感想を書きます。
実際のところ、手軽さを除けば割と不満な点も多い。だが、値段を考えればこの程度だろう。

ストーリーは、道中助けたカエルの王様とともに無事兄を救出といったところ。特筆することはない。

操作性について。操作方法は上記の通りだが、特に問題になるのが特殊武器の使用だろう。わざわざ1つのボタンで複数の武器を使用するようにしているため、ボス戦などでは暴発しがちになる。特にメインの火力になるであろう空中で発動する鎌は、間違えて下を入力すると隙だらけのハンマーになるし、連打していると着地後に剣が発動してしまい若干の隙ができる。割とボタンの使用数は少ないのだから、多少他に割り振ってもいいものではと思った。

66mush_boss
ボス自体のパターンなどは面白さがあるが、回復があるせいで結局はごり押しになってしまう。

ゲーム性について。メインとなる部分は問題ないし、キノコの収集もなかなかに楽しい。だが、一部死にシステムがあるのは残念。特にナイフは最大強化ならまだしも火力が低すぎて使い物にならないし、どの武器も最大強化以外の強化は変化が感じづらい。それに、ハンマーと弓矢はほとんど謎解き専用な火力の低さor隙の大きさで、バックダッシュはほとんど使うことがない。
そこは、ナイフの攻撃でゲージをため、それを消費して特殊武器を使用するだとか、ハンマーの火力を上げるだとか、何かしらできそうだとは思う。
その他、上記では触れなかったが、ちょっとした隠しコマンドを使って体力を回復できる。これが、使用コストが低いうえ、瞬時に発動できて、まず死ぬことがなくなる。これは救済措置だとは思うのだが、これを使うとゲーム性がほぼなくなってしまうのは良し悪しではある。

総じて、メトロイドヴァニアとしてはそれなりに良いが、アクションゲームとしては微妙な点が多い今作。ツクールとしての限界もあるかもしれないが、求めるものは多い。